女性の
エンパワーメント

大成建設では、女性社員のエンパワーメントを高めるため、職域拡大と女性管理職育成に取り組んでいます。

女性の職域拡大のための
取り組み

「男性の職場」のイメージが強い建設業界では、現場で活躍する技術職や営業職の女性比率が少ない傾向にあります。当社では、社内公募制度を活用し、女性社員の意欲と能力を公正に評価することで、女性社員の活躍の領域を拡大してきました。

また、女性技術社員を中心に構成されるけんせつ小町工事チームが全国各地にあり、女性技術社員が主体的に働きやすい職場環境の整備に取り組んでいます。

女性技術者・女性外務営業に関するデータ

技術系社員
土木または建築の女性社員
外勤社員
工事現場に配属されている女性社員(土木、建築または事務の基幹職社員)

女性技術系社員数の推移
(全社員)

女性技術系社員数は、2024年時点で965名となり、2007年時点と比較して約6.2倍に増加しました。技術系社員に占める女性の割合は11.8%となり、2030年には15%に達することを目標としています。

女性外勤社員数の推移
(基幹職)

女性外勤社員数は、2024年時点で229名となり、2007年時点と比較して約7.9倍に増加しました。

女性外務営業社員数の推移

2006年当時は女性外務営業はいませんでしたが、2024年現在は44名在籍しています。

Pick up

リコチャレ(理工チャレンジ)

建設業界に興味・関心を持つ「将来世代」にあたる女子小中高生・女子学生との交流を大切にすることも、女性の職域拡大に繋がると考え、2015年より、内閣府が主催する「理工チャレンジ」に参画し、毎年夏休み期間(7月下旬~8月)に現場見学会や実験教室、女性技術者との交流会を開催しています。
当社で活躍する女性技術者の姿を間近に見ることで、さらに建設業への憧れを強くし、積極的に進路選択を考えたいという意欲的な声も多数頂いています。

⼥性職位任⽤に向けた
「長期育成プログラム」

男⼥間格差を解消する取り組みである「ポジティブ・アクション」 にもとづき、⼥性社員を対象とした研修を実施しています。
入社10年目前後より、職場における自分らしいリーダーシップの発揮について学ぶことから始め、その後、選抜形式で、管理職に求められる資質や能力をさらに向上させていきます。

また、職種の違いを超えた女性社員同士のネットワーク形成を促し、多様なキャリアの選択肢を知る機会としています。

長期育成のための3STEP

  1. STEP01

    職位任用を
    積極的に捉える
    マインドの設定

  2. STEP02

    職位者に
    求められる基本的
    マネジメントスキルの
    習得

  3. STEP03

    受講者同士の
    ネットワークの構築

「長期育成プログラム」の流れ

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⼥性社員の職位任⽤に向けた長期育成プログラムでは、最初のステップとして、入社10年目前後の女性社員に次世代リーダー育成研修ベーシックを実施しています。その後、選抜された社員は、次世代リーダー育成研修アドバンスへ進み、続いて、ワンオンワンビジネスパーソンコーチング研修や異業種女性交流研修への参加を申し出ることができます。さらに、課長代理・課長クラスにある職位任用が期待される女性社員に対しては、女性職位者育成研修を実施し、職者任用までのフォローアップ研修を行っています。最終的に職位者となった女性社員には、リーダーシップコーチング研修などの個別のプログラムを実施しています。

「長期育成プログラム」について

次世代リーダー育成研修

入社10年目前後の女性社員を対象として、職場におけるリーダーシップの発揮に必要な意識や課題解決への向き合い方、コーチングスキルの習得・強化を行っています。各自が研修で学んだことを職場で活かし、互いに共有しながら振り返ることで、同年代の女性社員同士のネットワーク形成に繋げ、モチベーションの向上を図っています。

1on1コーチングプログラム

プロのビジネスコーチが行う個別育成プログラムを通して、自身の抱えている課題に向き合いつつ、今後求められる“共同型リーダー”に必要なチーム力を向上させるためのスキル(傾聴・信頼・合意)を身に付けていきます。

女性職位者育成研修

将来の職位任用が期待される女性社員が、当社の「職位者ボリュームゾーン」である40代後半~50代の年齢に到達するまでに、マネジメントの具体的手法や思考法について学びます。男性多数の組織でも臆することなく能力を発揮し、職位者としての職責を全うできるよう、複数年度に渡り手厚くフォローアップします。

女性の健康課題への取り組み

女性社員の更なる活躍が期待されるなか、女性特有の健康課題(月経関連の不調、不妊治療、妊娠・出産、更年期症状など)と向き合い、安心して長く働き続けるためには、社員のヘルスリテラシーの向上と理解し・支え合える風土醸成が必要です。大成建設では、当事者である社員本人だけでなく、周りの社員への啓発にも同時に取り組んでいます。

女性の健康課題の社外専門相談窓口を2022年2月に開設しました。利用者数は2023年末で累計136名となりました。さらに、2024年3月末には利用者数が累計280名となり、1年間で利用者が140名以上増加しました。

社外相談窓⼝の設置

社外専門相談窓口として、SNSを活用したチャット・オンライン通話相談が可能なサービスを導入し、社員は回数無制限で利用することが可能です。
女性社員だけでなく、そのパートナーや家族、周りで支える同僚や上司も利用でき、その相談内容は、女性の健康課題だけでなく、社員の心身の健康に関わることを幅広く受け付けています。

管理職及び人事担当者への研修

全国の本部・支店の人事担当者を対象に、女性の健康課題をテーマとした研修を実施しました。
基本的知識の習得から、相談を受けた際の対応方法や配慮すべきことなどについて学び、社員からの個別相談に備えています。

不妊治療を行う社員への両立支援制度

仕事を続けながら、安心して不妊治療に取り組むことができるように、制度拡充を進めています。また、社員が閲覧可能な人事部ホームページ内に、女性の健康課題に関する専用ページを設け、制度の紹介等を行っています。

  • 不妊治療を理由としたフレックス制度の適用が可能
  • 積立年次有給の利用
    1. 1.
      年次有給休暇の時間利⽤分(5⽇分)を使い切った場合、
      理由不問で最大5⽇分の保存有休の時間単位利⽤が可能
    2. 2.
      1日または半日単位の場合は、最大80日分の利用が可能

プレコンセプションケア

プレコンセプションケアとは、将来の妊娠に備えて、現在の健康状態に向き合い必要なケアを行うことです。
社員が納得して自身のライフプランを考えられるよう、将来の妊娠に備えるための健康管理についての啓発セミナーを実施しています。また、セミナー参加者が希望した場合、性別を問わず、妊孕性(にんようせい)を検査する簡易キットを無料配付しています。

Pick up

大成建設がプレコンセプションケアに
いちはやく取り組んだ理由

女性の妊娠・出産の適齢期は、キャリア構築においても重要な時期であるため、ライフプランについて悩む女性社員は多くいます。担当業務の繁忙度や転勤のタイミングなど、仕事が社員のプライベートに少なからず影響を与えているということを認識し、社員が子どもを望んだときに、過去の選択を後悔することがないよう、会社としてできることに取り組みたいと考え、調べ始めたことがきっかけです。