グリーンボンド(第42回無担保社債)発行並びに発行条件決定に関するお知らせ
2025年2月21日
大成建設株式会社
大成建設株式会社(社長:相川善郎)は、2024年5月に策定したサステナビリティファイナンス・フレームワーク※1(以下、本フレームワーク)に基づき、グリーンプロジェクトを使途とする大成建設グリーンボンド(以下、本グリーンボンド)の発行条件を決定しましたので、お知らせします。
今回発行するグリーンボンドは、本フレームワークを活用した第1号案件となります。
【本発行の目的及び背景】
当社は、グループ理念及びサステナビリティ基本方針のもと、グループ長期環境目標「TAISEI Green Target 2050」を策定し、持続可能な環境配慮型社会の実現に向けて、課題解決に取り組んでいます。
事業を通じた環境・社会課題の解決が求められる中、当社グループでは、中期経営計画(2024-2026)において、3ヵ年で環境関連投資額を750億円としています。これらの環境関連投資による様々な取り組みを、本フレームワークによるサステナビリティファイナンスを活用し、幅広いステークホルダーの皆様により一層ご認識いただくとともに、サステナビリティ課題解決に向けた事業活動を推進してまいります。
【本グリーンボンドの概要】
名称 | 大成建設株式会社第42回無担保社債(社債間限定同順位特約付)(グリーンボンド)(別称:大成建設グリーンボンド) |
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条件決定日 | 2025年2月21日 |
発行日 | 2025年2月28日 |
発行総額 | 100億円 |
発行年限 | 5年 |
発行利率 | 1.365% |
資金使途 |
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主幹事 | 野村證券株式会社・みずほ証券株式会社 |
SA※2 | みずほ証券株式会社 |
取得格付 | A+(株式会社格付投資情報センター) AA-(株式会社日本格付研究所) |
【適格性に関する第三者評価】
本フレームワークの適格性については、第三者評価機関である株式会社日本格付研究所のサステナビリティファイナンス・フレームワーク評価において、「SU1(F)」の評価を取得しており、ストラクチャリング・エージェントとしてみずほ証券株式会社から本フレームワーク策定等の支援を受けております。
【資金使途の概要(適格プロジェクト)】
- ①グリーンプロジェクト(大成建設グループ次世代技術研究所/ゼロカーボンビル)
当社は、大成ロテック株式会社と、カーボンニュートラルの実現に貢献する様々な技術開発や実証実験などに取り組むため、埼玉県幸手市において「大成建設グループ次世代技術研究所」の建設を進めています。本研究所では、グループ企業間での連携を図り、異分野技術の導入や基礎・応用研究の社会実装を推進するとともに、国内初となる「ゼロカーボンビル」の実現を目指します。
≪プロジェクトの概要≫ https://wwww.taisei.co.jp/about_us/wn/2024/240417_9974.html
名称 大成建設グループ次世代技術研究所 所在地 埼玉県幸手市 敷地面積 約11,300m2(計画) 施設概要 研究管理棟(建物ゼロカーボン化、エネルギーマネジメント技術高度化、上層階は純木造建築)、アスファルト合材 実験プラント、コンクリート 実験プラント、脱炭素化技術実験施設、輪荷重走行試験機、試験施工フィールド 環境認証:
研究管理棟にて、建築物省エネルギー性能表示制度(Building Energy-efficiency Labeling System、以下「BELS※3」)にて5段階評価の最高位と「ZEB※4」認証を2024年4月に取得しました。また、研究管理棟は、建築物のライフサイクルにおけるゼロカーボンを目指します。※研究管理棟 ゼロカーボンビルについて
- 研究管理棟のBELS認証評価対象における一次エネルギー消費量は、標準建築物の基準値マイナス115%となり、建築物単体で「ZEB」を達成しています。
- 脱炭素化に向けた先進的な技術の導入などにより、設計レベルで建物のライフサイクルにおけるCO2収支をマイナスとするカーボン・ネガティブを実現します。
- 当社が開発したゼロカーボンビルの評価指標である「T-ZCB®※5」を活用して、調達・施工・運用まで含めた建物のライフサイクルにおけるCO2収支をゼロにするゼロカーボンを目指しています。
- 調達・施工・運用の各段階において、木質及び低炭素建設資材の適用、施工時の脱炭素燃料の採用や先進的な省エネルギー・創エネルギー技術の導入などCO2排出量の削減に向けた様々な取り組みを進めます。
- ②グリーンプロジェクト((仮称)本町四丁目プロジェクト)
本プロジェクトは大阪のシンボルストリート・御堂筋に面する大規模複合ビルの開発事業です。本エリアは2023年11月に環境省の脱炭素先行地域に選定され、“人中心のカーボンニュートラルストリート「御堂筋」”の実現を目指しています。当社では、脱炭素化と付加価値創出を実現させる技術を本プロジェクトに導入し、ライフサイクルCO2削減を目指す新たなモデルオフィスの実現と、普及展開を図ります。
≪プロジェクトの概要≫ https://www.taisei.co.jp/about_us/wn/assets_cms/pdf/20240610.pdf
物件名称 (仮称)本町四丁目プロジェクト 所在地 大阪府大阪市中央区本町4丁目 敷地面積 約3,300m2 延床面積 約45,480m2 規模 地上26階、地下1階(賃貸オフィス10階~25階) 構造形式 鉄骨造、RC積層構造、免震構造(高層棟) 用途 オフィス・ホテル・学校・店舗 着工 2022年11月25日 竣工 2026年7月末(予定) 事業主 大成建設株式会社、学校法人相愛学園 設計・施工 大成建設株式会社 環境認証:ZEB認証(ZEB-Ready)取得予定(オフィス部分)
当社が開発した脱炭素評価システム「T-ZCB®」における「ZCB-Oriented(オフィスビルでのCO2排出量の40%削減を達成する環境性能)」の達成を目指します。
【本グリーンボンドに関する投資表明】
本グリーンボンドへの投資表明をしていただいた投資家をご紹介いたします。
(2025年2月21日現在、五十音順)
- 株式会社 秋田銀行
- アセットマネジメントOne株式会社
- かながわ西湘農業協同組合
- 岐阜県信用農業協同組合連合会
- 桐生信用金庫
- 桑名三重信用金庫
- さわやか信用金庫
- 株式会社十六銀行
- 住友生命保険相互会社
- ソニー損害保険株式会社
- 高松信用金庫
- 鳥取県信用農業協同組合連合会
- ニッセイアセットマネジメント株式会社
- 日本地震再保険株式会社
- 三井住友海上火災保険株式会社
- 三井住友DSアセットマネジメント株式会社
- 三井住友トラスト・アセットマネジメント株式会社
- 三菱UFJアセットマネジメント株式会社
- 三菱UFJ信託銀行株式会社
- ライフネット生命保険株式会社
- ※1
サステナビリティファイナンス・フレームワーク:
https://www.taisei.co.jp/about_us/wn/2024/240513_9990.html - ※2
SA(ストラクチャリング・エージェント):
サステナビリティファイナンス・フレームワークの策定及びセカンドオピニオン取得の助言などを通じて、グリーンボンド等の発行支援を行う者のこと - ※3
BELS(建築物省エネルギー性能表示制度):
建築物省エネルギー性能表示制度の英語名称(Building-Housing Energy-efficiency Labeling System)の頭文字をとったものであり、国土交通省が制定した「非住宅建築物に係る省エネルギー性能の表示のための評価ガイドライン(2013)」基づき第三者機関が非住宅建築物の省エネルギー性能の評価及び表示を適確に実施することを目的とした制度 - ※4
ZEB(ネット・ゼロ・エネルギー・ビル):
Net Zero Energy Building の略で、先進的な建築設計によるエネルギー負荷の抑制やパッシブ技術の採用による自然エネルギーの積極的な活用、高効率な設備システムの導入等により、室内環境の質を維持しつつ大幅な省エネルギー化を実現したうえで、再生可能エネルギーを導入することにより、エネルギー自立度を極力高め、年間の一次エネルギー消費量の収支をゼロとすることを目指した建築物 - ※5
T-ZCB®(ゼロカーボンビル):
当社が開発した計画段階で建築物の調達(建設資材製造・入手)、施工、運用(建物の運用および修繕・解体)まで含めた建物ライフサイクルCO2排出量及びCO2削減技術の効果を可視化する評価指標