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建設現場での電力使用量を集計・分析する「T-CARBON E-Site」の実装を開始

電力由来のCO2排出量を把握し、削減施策の立案を支援

2022年4月28日
大成建設株式会社

 大成建設株式会社(社長:相川善郎)は、建設事業におけるカーボンニュートラルを加速させるため、建設現場での電力使用量をリアルタイムに集計・分析して、CO2排出量を把握するシステム「T-CARBON E-Site」を開発し、2022年1月より建設現場への実装を開始しました。これにより、土木・建築作業所の詳細な電力需要の把握が可能となり、再生可能エネルギーの活用など最適な電力調達を可能とするとともに、お客様のニーズを反映しながら、建設段階でのCO2排出量削減に関する取り組みが可能となります。

 現在、企業活動においては、持続可能な社会の実現を目指すための開発目標であるSDGsや企業価値の評価指標ESGに関する具体的なアクションが重要視されており、カーボンニュートラル分野において、自社の直接関与する事業領域に留まらず、自社事業の上流及び下流の両方向に対して責任ある施策の実施が求められています。このような背景から、昨今ではお客様からも建設工事中のCO2排出量の把握や削減施策に関する要望も増加しています。
 これは、当社の事業活動において、建設段階でのCO2排出量の「スコープ1+2」※1がお客様の事業に関連するCO2排出量の「スコープ3(上流)」と重なり(図1参照)、当社が建設現場で推進するCO2削減の取り組みは、同時にお客様が取り組むCO2削減にも直結することになるためです。
 そこで当社は、建設現場においてカーボンニュートラルの実現を目指す施策※2のひとつとして、2021年9月に開発したAIによるCO2排出量計測・集計システム※3「T-CARBON Watch」に続き、建設現場での電力使用量の集計・分析システム「T-CARBON E-Site」を開発し、2022年1月より、順次電力使用量の多い約60箇所の建設現場に対して実装を開始しました。

 本システムは各建設現場の受電設備等に電力使用量データの転送装置を設置し、電力使用量を「30分値」※4で計測して、専用クラウドにリアルタイムに送信し集計を行うもので、以下の特徴があります。(図2参照)

  1. 1

    お客様の事業活動におけるCO2排出量の把握と予測
    本システムで把握された土木・建築作業所の電力使用量データはお客様と共有し、お客様の事業活動における建設段階に伴うCO2排出量の把握と新しい建設プロジェクトのCO2発生量の予測が可能となります。

  2. 2

    集計データの詳細分析を基にCO2排出量削減計画の立案が可能
    本システムで集計された電力使用量データに対し、各建設現場の工事種別や作業工程、作業時間帯などの情報を加え、CO2排出傾向を分析した結果から、各種作業におけるCO2排出量削減計画の立案が可能となります。

  3. 3

    再生可能エネルギーの最適な調達が可能
    施工期間中の24時間365日に渡る電力需要が把握できるため、建設現場の詳細な電力需要傾向に応じ、再生可能エネルギーにより発電された電力の供給や非化石価値取引市場※5における非化石価値の最適な調達が可能となります。

図1 事業活動におけるサプライチェーンでのCO2排出量の分類とScopeの重なり
図1 事業活動におけるサプライチェーンでのCO2排出量の分類とScopeの重なり
図2 電力使用量集計・分析システム「T-CARBON E-Site」概要図
図2 電力使用量集計・分析システム「T-CARBON E-Site」概要図

 今後、当社は、本システムの運用拡大を通じて、自社事業におけるCO2削減の取り組みを加速させていきます。また、併せて代表的なカーボンニュートラル実現の施策であるZEB化技術の社会実装を積極的に展開し、サステナブルな建設事業のフロントランナーとして活動し、建物の施工から竣工後の運用に至る建物ライフサイクルでのCO2削減に向けた取り組みに貢献してまいります。

  1. ※1

    スコープ: 管理可能な排出源のことを指す。
    スコープ1: 事業者自らによる温室効果ガスの直接排出(燃料の燃焼、工業プロセス)
    スコープ2: 他社から供給された電気、熱・蒸気の使用に伴う間接排出
    スコープ3: スコープ1、スコープ2以外の間接排出(事業者の活動に関連する他社の排出)

  2. ※2

    カーボンニュートラルの実現を目指す施策:
    2019年2月に当社の2030年温室効果ガス排出削減目標が国際的イニシアチブ「SBT(Science Based Targets)」認定
    https://www.taisei.co.jp/about_us/wn/2019/190201_4579.html
    2022年2月に長期環境目標「TAISEI Green Target2050」を改訂し、2030年のグループ環境目標を策定
    https://www.taisei.co.jp/about_us/wn/2022/220225_8698.html

  3. ※3

    AIによる建設現場のCO2排出量計測・集計システム「T-CARBON Watch」:
    カメラとAIの画像認識機能を用いて建設機械の稼働状況から排出量などを自動算出するシステム
    https://www.taisei.co.jp/about_us/wn/2021/210909_8453.html

  4. ※4

    30分値:一般的に電力契約において利用される電力量の計量単位

  5. ※5

    非化石価値取引市場:
    再生可能エネルギーなどの非化石電源で得られる電気がもつ「非化石価値」を証書化し取引する市場。