札幌市で市民向けにネイチャーポジティブの啓発活動を実施
2024年9月2日
大成建設株式会社
大成建設株式会社(社長:相川善郎)は、環境課題解決の一環として、9月1日に株式会社札幌ドーム(社長:山川広行)と株式会社コンサドーレ(代表取締役GM:三上大勝)が共催した「野鳥観察会」に協賛し、イベント参加者に向けてネイチャーポジティブ(自然再興)※1に関する取り組み紹介等の環境啓発活動を実施しました。
今回開催された「野鳥観察会」は、北海道コンサドーレ札幌が株式会社札幌ドームと推進するPASS連携企画※2のひとつです。観察会は、北海道コンサドーレ札幌のホームゲーム開催日に合わせて、試合会場である大和ハウス プレミストドーム(札幌ドーム)で行われ、札幌市民を中心に18名の方が参加しました。参加者は、ネイチャーガイドとともにプレミストドームの敷地内の探索や野鳥観察を行った後、敷地内に暮らす生物についてのレクチャーを受けました。当社はこの中で、生物に配慮した外構計画や生物モニタリングの取り組みを紹介しました。
大和ハウス プレミストドームは1997年の建設計画段階より、計画地が住宅地と自然豊かな羊ケ丘に隣接していたため、計画の条件として自然への配慮が求められていました。そこで当社は、建設プロジェクトにおいてプレミストドーム周辺に生息する多様な生物が訪れる環境を創り出すため、計画地の生態環境の潜在的な可能性を活かした緑地計画の実現に向け、当社の環境分析・評価技術※3等を用いて周囲の環境や生態系に配慮した外構計画を支援しました。さらに、2001年のプレミストドーム開業後も継続的に生態系モニタリングを実施しています。
モニタリングでは、指標とした鳥類が多数確認されたほか、鳥類をはじめ蝶、トンボの種類が全て計画前より増加※4する等、着工前よりも生物の種の多様性が高く、創出した環境※5がネイチャーポジティブの実現に寄与していることを確認しています。
また、当社はこれまでの取り組みを活かし、株式会社札幌ドームが実施している環境啓発活動を支援しており、さらに、当社札幌支店は、生物多様性に配慮した取り組みを行うことを札幌市長に宣言し、今年6月21日に「生物多様性さっぽろ応援宣言企業」※6へ登録をしています。
今後も当社は地域との連携を強化し、ネイチャーポジティブに関する環境課題解決や地域の活性化に貢献してまいります。
- ※1
ネイチャーポジティブ(自然再興):
自然生態系の損失を食い止め、回復させていくこと。大和ハウス プレミストドームでは周囲の環境や生態系に配慮し、生物が生息しやすい環境を整えることでネイチャーポジティブを実現している。 - ※2
PASS連携企画:
「PASS」はPositive Action for Sustainable Societyの略称で、北海道コンサドーレ札幌が取り組むSDGs推進プロジェクトのこと。今回の野鳥観察会は他の企業や自治体と推進するPASS連携企画として株式会社札幌ドームをパートナーとして開催した。 - ※3
当社の環境分析・評価技術の例:
生態環境評価・計画技術
https://www.taisei.co.jp/ss/tech/B2002.html
生態系モニタリング
https://www.taisei.co.jp/ss/tech/B2012.html - ※4
大和ハウス プレミストドーム建設前の1997年と比較して、2022年時点で鳥類の種類は1.5倍、蝶は3.7倍、トンボは5.6倍に増加。
- ※5
多様な生物が暮らせるように、敷地内に川・池、並木、樹林、背の高い草地、背の低い草地等、様々な環境を整備。
- ※4
生物多様性さっぽろ応援宣言
https://www.city.sapporo.jp/kankyo/biodiversity/sengen.html
https://www.city.sapporo.jp/kankyo/biodiversity/sengen/kigyo/01-164.html