輪島高校と共同で災害復興を支援するアップサイクルベンチを製作
2025年12月25日
大成建設株式会社
大成建設株式会社(社長:相川善郎)は、令和6年能登半島地震(以下、能登半島地震)の復興支援活動の一環として、石川県立輪島高等学校(校長:平野敏 以下、輪島高校)と共同で、能登半島地震で発生した瓦礫(木材や漁網)を資材として活用したアップサイクルベンチを製作しました。
≪プロジェクト概要≫
当社は、2024年2月より輪島高校と連携し、資源循環の観点から未来の輪島の風景や町の在り方を考えるワークショップを定期的に実施しています。2024年度は災害で発生した瓦礫に新たな命を吹き込むアップサイクルプロジェクトを立ち上げ、瓦礫の再利用に取り組みました。

≪災害で発生した瓦礫(木材と漁網)を活用したアップサイクルベンチ≫
能登半島地震では、多くの木造家屋が倒壊し、それらを解体することで生じる大量の木材や被害を受けた漁港の漁網が災害廃棄物として処分されています。しかし、これらは資材として再利用できるものが多く、処分ではなく再生して利用する取り組みを輪島高校の生徒たちと共に考え、アップサイクルベンチの製作を行いました。
ベンチの部材のうち、台座部分は、古材レスキュープロジェクトを行っている「一般社団法人のと復耕ラボ」より提供された木材で、能登半島に古くから生育する「アテ」と呼ばれるヒノキ科の樹種や杉・松などを使用しています。また、使用した木材の一部には輪島の特産品である「漆」も残っており、木材が家屋からの古材であることを示しています。
座面部分は、「輪島市小型底引き組合」より能登半島地震後に使用しなくなった漁網を提供してもらい、「株式会社REMARE」との協業により漁網をプラスチックパネルに成形して使用しました。プラスチックパネル表面にはロープの模様が浮かび上がり、素材の履歴がみてとれます。
このように、従来災害廃棄物として処分されていた輪島市内の家屋や漁港由来の素材がパッチワークのようにベンチの材料として統合され、かつての風景が感じられるような表現となっています。
≪ベンチの製作手順≫
ベンチは、輪島高校の3年生20名が協力し、写真1に示す手順により、形状・配置を検討し、素材を組み合わせながら製作しました。完成したベンチは、高さの異なる座面で全体として一つの大きな輪を形成しており、生徒・学校関係者ほか高齢者から小さな子供まで、ベンチを利用する人々が自然と集まり、交流の場が生まれる設計となっています。

≪今後の展開≫
アップサイクルプロジェクトでベンチ製作に参加した生徒たちは、デザインや製作という、ものづくりの経験だけでなく、災害瓦礫から地域の歴史や文化にも触れ、復興支援の意義を体験しました。今回の取り組みと経験は、未来の輪島を支える新たな世代の育成にもつながると考えています。
当社は、今後も輪島高校とのワークショップによる生徒・学校関係者や地元住民との交流を通じて地域との連携強化を図りながら、能登半島地震の復興支援活動を継続してまいります。
≪協力≫
- ・石川県立輪島高等学校
- ・輪島市小型底引き組合
- ・一般社団法人のと復耕ラボ
- ・株式会社REMARE
- ・株式会社室島精工
- ・fabula株式会社