コンクリート床仕上げロボット「T-iROBO® Slab Finisher」に新機能を搭載
2023年8月9日
大成建設株式会社
日建リース工業株式会社
大成建設株式会社(社長:相川善郎)と日建リース工業株式会社(社長:関山正勝)は、2016年に開発し建設現場に導入してきたコンクリート床仕上げロボット「T-iROBO Slab Finisher※1」に新機能を搭載し、床仕上げのほとんどの施工局面で利用できるように性能を向上させました。これにより、本ロボットの適用範囲が大幅に拡大し、建設現場での床仕上げ作業のさらなる省人化、効率化が可能となります。
建設現場においてコンクリート床仕上げは施工上重要な作業の一つですが、専門作業員である土間工が鏝(以下、コテ)を使ってコンクリート表面を平滑に均す作業は、常時中腰の体勢で長時間にわたって行われる場合が多いため、土間工の身体への負担が大きく、労働環境の改善が求められていました。
そこで当社と日建リース工業は、コンクリート床仕上げ作業のうち、表面を平滑に仕上げるロボット「T-iROBO Slab Finisher」を開発し建設現場に導入、土間工による床仕上げ作業の省力化に役立ててきました。今回、両社は本ロボットにコテの回転方向を制御する機能やコテの回転数および角度の可変機能を新たに搭載することで、その性能の大幅な向上に成功しました。新機能の搭載により、コンクリート床の凹凸をなくし、コンクリート表面を密な仕上がりとする「アマ出し※2」作業や、徐々に硬化するコンクリートの表面を数回にわたりコテで均す「仕上げ」作業を本ロボットで行えるようになり、コンクリート床仕上げ作業全般へのロボットの適用を可能にしました。
本ロボットの新たに拡張した機能は以下のとおりです。(写真1、表1参照)
- 1
ロボット姿勢とコテ回転方向の制御機能により「アマ出し」作業が可能
ロボットの重心位置やコテの回転方向(時計回りと反時計回り)を制御する機能により、コンクリートが硬化していない非常に柔らかい状態で施工する「アマ出し」作業が可能になりました。 - 2
コテの回転数可変機能によりコンクリート硬化に合わせた施工が可能
遠隔からリモコン操作でコテ部分の回転数を約20~150rpm(回転/分)の範囲で変更する機能により、気温が低くコンクリートの硬化が遅くなる冬季から、気温が高く硬化が早くなる夏季まで、床の状況に対応した仕上げが可能になりました。 - 3
コテの角度可変機能によりコンクリート表面の凸凹状態に合わせた施工が可能
遠隔からリモコン操作でコテの角度を変更する機能により、刻々と変化するコンクリート表面の凹凸状態に合わせてコテで押え、平滑に仕上げる作業が可能になりました。 - 4
CO2排出量の削減を実現
本ロボットはバッテリーによる電動駆動方式を採用していますが、駆動装置の改良により約17%のCO2排出量削減を実現しました。
今後当社と日建リース工業は、新機能の搭載により適用範囲が拡大した「T-iROBO Slab Finisher」の建設現場への導入を随時進め、床仕上げ作業のさらなる省力化および効率化を図るとともに、建設現場の脱炭素化や労働環境の改善による建設業界のイメージアップにも活用してまいります。

写真1 新機能を搭載したコンクリート床仕上げロボット「T-iROBO® Slab Finisher」
項 目 | 新機能搭載型 | 従来型 |
---|---|---|
重量 | 約100kg | 約95kg |
寸法(長さ×幅×高さ) | L1.4m×W0.8m×H0.4m | L1.3m×W0.8m×H0.6m |
コテ回転数 | 20~150rpm | 約40rpm |
アマ出し作業対応 | ○ | × |
仕上げ作業対応 | ○ | ○ |
施工中のコンクリート硬化状況に応じたコテ角度変更 | ○ | × |
駆動方式 | バッテリー | バッテリー |
CO2排出量(従来方式との比較) | ▲17% |
- ※1
T-iROBO® Slab Finisher:
リモコンを用いた遠隔操作により、装置本体に搭載した2基のコテを回転させてコンリート床仕上げを行うバッテリー駆動式ロボット - ※2
アマ出し:
粗い砂利を沈み込ませ、粒子の細かいモルタルを表面に浮かせることでコンクリート床の凹凸を除去し、コンクリート表面を密な仕上がりとする作業