グリーンイノベーション基金を活用して炭酸塩化技術でセメント原料となる人工石灰石を製造

カーボンリサイクルセメント製のコンクリート製品を国土交通省直轄工事に試行適用

2022年11月16日
大成建設株式会社

 大成建設株式会社(社長:相川善郎、本社:東京都新宿区)は、住友大阪セメント株式会社(社長:諸橋央典、本社:東京都千代田区)の人工石灰石を原料とした、カーボンリサイクルセメントを用いて製造したコンクリート製品を、9月30日より国土交通省の直轄工事「成瀬ダム原石山採取工事(第1期)※1」に試行適用し、10月31日に設置完了しました。

 当社は、住友大阪セメント株式会社他6機関と、国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)に採択されたグリーンイノベーション基金事業「多様なカルシウム源を用いた炭酸塩化技術の確立」に取り組んでいます。本事業は、「カルシウムを含む廃棄物とセメント工場の排ガス中のCO2から人工石灰石を製造する炭酸塩化技術」と、「製造した人工石灰石をコンクリートに利用するための炭酸塩利用技術」の開発を目的としています。

 今般、本事業で開発した炭酸塩化技術により製造した人工石灰石を原料とした、セメント製造段階の「CO2排出原単位※2」そのものを削減するカーボンリサイクルセメントを用いて、コンクリート製品であるU字溝を製造し、国土交通省の直轄工事現場において試行適用しました。今回、製造したU字溝には、カルシウム源として廃石こうボードを用いた人工石灰石を利用しており、従来のコンクリート製品と同等の強度や耐久性を有することなどを確認します。

 今後、大成建設と住友大阪セメントは、他の廃棄物中のカルシウム源を利用した人工石灰石を原料とするカーボンリサイクルセメントについても、試行適用を進めていきます。併せて、人工石灰石およびカーボンリサイクルセメントなど材料の品質や、カーボンリサイクルコンクリートの耐久性など製品としての品質についても検証を進め、革新的なカルシウムリサイクルとカーボンリサイクルシステムの社会実装に取り組んで行く予定です。

人工石灰石およびU字溝の製造過程
人工石灰石およびU字溝の製造過程
直轄工事現場に設置されたU字溝
直轄工事現場に設置されたU字溝
  1. ※1

    「成瀬ダム原石山採取工事(第1期)」発注者:国土交通省東北地方整備局

  2. ※2

    「CO2排出原単位」一定量のコンクリート材料を製造する際に発生するCO2排出量