小型・最軽量の汎用型スチールメジャー「くるくるメジャー」を開発
メジャー伸長固定や計測物への取付、目盛視認性など使いやすさを工夫
2019年12月24日
大成建設株式会社
大成建設株式会社(社長:村田誉之)は、新潟精機株式会社(社長:五十嵐利行)と共同で、建設工事での計測作業に適した小型・最軽量の汎用型スチールメジャー「くるくるメジャー」を開発しました。
建設現場では、日常的にコンベックスや巻尺等の市販メジャーを使用していますが、これらは大型または手のひらサイズでも重量のある場合が多く、現場での持ち運びや計測作業時に扱いにくい状況が生じることから、より小型・軽量で取り扱いが容易なメジャーの潜在的なニーズがありました。また、配筋写真など現場内の施工状況を撮影する際、鉄筋に沿わせたメジャーを安定して固定できない状況や目盛が確認しにくいなど視認性が十分とは言えない場合があり、配筋写真撮影時の市販メジャーの利用には限界がありました。
そこで、当社と新潟精機は、コンベックスなどの市販メジャーに比べ小型・軽量で、汎用性を有するスチールメジャー「くるくるメジャー」を開発しました。このメジャーは、取り扱いが容易で、本体の伸長固定方法や計測対象物への取付方法、目盛の視認性など使いやすさに工夫を凝らし、計測に関する複数用途に利用できることから、現場での採寸、墨出時などの計測・撮影作業の効率化に繋がるツールとしての活用が期待されます。
本メジャーの特徴は下記のとおりです。(写真1~写真3参照)
- 1収納ケースを廃し、メジャーを軽量化
従来のコンベックスなど市販メジャー(5.0m・重量約300g~400g)が備えている収納ケースをなくし、メジャー本体と簡易なスライドパーツによる手動収納の採用により、従来品の約3分の1以下となる大幅な軽量化(5.0m相当)を実現しました。 - 2スライドパーツ(掴み部分)により本体を伸長固定し、計測対象物に取付
メジャー本体は通常は丸めて収納されており、計測時に2つのスライドパーツに挟まれた区間を伸長させ固定することができます。これらのスライドパーツは計測長に合わせて任意の位置に動かすことができ、さらにスライドパーツ裏面に設置されたマグネットを用いて計測物に直接取付けが可能です。 - 3視認性の高い目盛を両面に採用
工事記録用に撮影した写真上で寸法確認を容易に行えるよう、10cm単位で紅白に彩色した「目盛数字」と1mm単位の見やすい「目盛」をメジャー本体の両面に採用し、視認性を高くしました。 - 4組み合わせにより計測に関する複数用途での利用が可能
本メジャーはコンベックスなどによる通常計測や折尺の代替品として配筋割付作業での利用のほか、このメジャー2台を十字に組み合わせて配筋写真撮影時のクロス式ロッドとしての使用など複数の用途での利用が可能です。 - 5安価な価格での提供が可能
本メジャーは、スライドパーツやメジャー部分の構造がシンプルかつ軽量であるため、製造コストの低減により販売価格を安価に抑えることが可能で、計測長2mタイプの販売価格はコンベックスなど市販メジャーの約1/5前後を想定しています。
今後、当社と新潟精機社は、作業用途に応じて本メジャーの長さ、幅などの異なる様々なタイプの製品ラインナップ(写真4参照)を揃え、新潟精機から一般向けに販売予定です (一般商品名:スパイラルメジャー)。また、建設業従事者に対して本メジャーの普及展開を図ることで、建設現場における計測、撮影作業などの効率化を実現してまいります。