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山岳トンネル工事における「切羽プロジェクションマッピング」を開発

掘削面をスクリーンに見立て地盤情報を投影し、安全性・効率性を向上

2018年11月30日
大成建設株式会社

 大成建設株式会社(社長:村田誉之)は、株式会社富士テクニカルリサーチ(社長:名取孝)、マック株式会社(社長:宮原宏史)、古河ロックドリル株式会社(社長:三村清仁)と共同で、山岳トンネル工事における切羽(掘削面)をスクリーンとして、地盤情報を投影できる装置「切羽プロジェクションマッピング」を開発しました。切羽に実物大写真やスケッチ、地盤の硬軟等がわかるコンター図を投影することで各作業員と地盤情報が共有できるようになり、山岳トンネル工事における安全性や効率性の向上が可能となります。

 山岳トンネル工事では、一般的に連続して掘削作業をするため作業班を昼夜に分け、工事を進めております。作業の交代時には切羽地盤の硬軟や不安定性に関する情報を次の班に引き継ぎますが、切羽は安全確保のため吹付けコンクリートで覆っており、地盤の硬軟等の具体的な位置を直接目視等で確認することができませんでした。また、詳細な位置を把握するには切羽と図面等を照合しながら作業する必要があり、時間と手間を要することが課題でした。そこで、当社らはこれらの課題を解決するための装置を開発し、土木工事作業所で試行しました。(図-1参照)

図-1 切羽プロジェクションマッピングの投影イメージ図

図-1 切羽プロジェクションマッピングの投影イメージ図

「切羽プロジェクションマッピング」の特徴は以下のとおりです。

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    ジャンボ(油圧削岩機)の位置情報をもとに、最新の画像をボタン一つで投影可能

    当装置はジャンボ上部に設置しており、ジャンボが持っている位置情報を活用します。装置と切羽面との位置関係を計算して画像を適切な大きさ・角度・傾き等の調整・加工を行い、一つのボタンを押すだけで投影することができます。投影された写真は坑内の無線LANを介して自動的に外部のクラウドサーバーにアップロードされており、当装置の電源を入れるとクラウドサーバーから最新の画像ファイルがダウンロードされるようになっています。図-2のような画像に切り替える際は、同じく一つのボタンを押すだけで対応可能です。

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    投影した画像を活用し、安全性と効率性の向上を実現
    切羽に地盤の硬軟などの情報を投影できるため、安全性を十分認識した上で作業を進めることができます。また、スケッチ図や施工計画図など任意の詳細な情報を投影できるため、切羽付近でのスプレーによるマーキング等の位置出し作業を減らすことができます。

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    汎用品活用により導入コストを低減
    使用するプロジェクターは一般に購入できる低価格な汎用品を使用しているため、1台で10,000ルーメン(一般的な照明用100W形電球の約7倍に相当)以上の十分な高輝度を発揮しながら導入時のコスト低減を実現しています。

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    トンネル内での作業環境に配慮した機器設計

    当装置に関連する機器類はすべてジャンボに搭載しているため、パソコンやプロジェクターをトンネル内で発生する振動や粉塵、熱などの影響から保護する必要があります。そのため、当装置は耐久性、排熱性を考慮した特殊なケースを用いています。

 今後、当社では、当装置を山岳トンネル現場はじめ、様々なプロジェクトにも活用し、作業の安全確保と、より効率的な施工を目指してまいります。

(a)切羽の実物大写真
(a)切羽の実物大写真
(b)切羽スケッチ
(b)切羽スケッチ
(c)コンター図
(c)コンター図

図-2 投影する映像の例