日本建築センター「特定天井等の脱落防止工法」の評定を取得

〜新告示に対応した評定第一号工法として、今後積極的に展開する〜

2014年9月11日
大成建設株式会社

 大成建設株式会社(社長:山内隆司)は、八潮建材工業株式会社(社長:吉川昇)と共同で特定天井等の脱落防止工法「T-Ceiling V-brace」を開発し、日本建築センターの一般評定(BCJ評定-SC0001-01)を取得しました。これは、今年4月1日に施行された国土交通省告示第771号第3第2項第一号に規定された構造方法としての性能を評定するものです。「T-Ceiling V-brace」は、一般評定を受けた我が国で最初の工法です。

天井の脱落防止に関する法規制の強化

 東日本大震災により、各地で天井が脱落したことを受け、国土交通省は今年4月、天井の脱落防止に関する新告示を施行しました。新告示では、天井に対して従来の2倍以上の耐力を求められ、天井面に作用する加速度を建物階数と天井の設置階に応じて定めることとなり、従来の工法では、新告示への対応が難しい状況となりました。

新しい告示に対応

 当社は、2007年から耐震性に優れた天井の開発を進めており、天井の安全性に対する社会的なニーズの高まりと新告示の施行を受け、より安全性が高い天井として日本建築センターの評定を受けました。日本建築センターの評定を受けたことで、設計や特定天井の確認申請時の拠り所ができ、発注者及び設計者への理解や確認審査の円滑な進行に大きく貢献できると考えます。

工法の特徴

 「T-Ceiling V-brace」工法は、他の脱落防止工法と異なり建物の構造体と天井部材の中でもっとも質量のある天井板に直接L字型の金物をアンカーやビスなどで取り付け、この間にV型のブレースを設置するもので、天井面に作用する地震力を確実に建物の構造体に伝達することができます。それにより今回、要求されている天井面に作用する2.2Gの水平加速度による地震力にも十分に耐え、天井の脱落を防止します。

物件への適用を開始

 当社は、「T-Ceiling V-brace」を、特定天井だけでなく、確認申請上は審査の対象に該当しない特定天井以外の天井に対しても、より安全性が高い工法として、設計・施工案件に積極的に採用していく予定です。
すでに本年4月以降、「T-Ceiling V-brace」を数件の物件において採用の検討を始めており、今後、学校、空港施設、宴会場、ホール、工場など、さまざまな用途の建物に展開していきます。

日本建築センター「特定天井等の脱落防止工法」の評定を取得