平成25年度土木学会賞について
2014年6月17日
大成建設株式会社
土木学会が主催する「平成25年度土木学会賞」において、下記の対象技術やプロジェクト、人物が表彰されました。
土木学会賞は大正9年に設立し、以来80余年の伝統に基づく権威ある表彰制度です。
技術賞
Iグループ(個別技術)
ボスポラス海峡横断鉄道トンネルにおける大規模地下駅及び大断面トンネルの建設技術

概要
ボスポラス海峡横断鉄道トンネル建設工事のうち、ヨーロッパ側の世界遺産登録を受けた歴史・景観保存地区にシルケジ駅は建設されました。
建造物密集地の地下であるため都市部山岳トンネル工法が採用されたシルケジ駅は、異なる機能を有する多種のトンネルの組み合わせからなり、極めて複雑な構造の大規模地下駅です。
厳しい制約条件を克服し、綿密な施工計画と高度な情報化施工により、特殊で難易度の高い工事を成功させました。
IIグループ(プロジェクト)
億首ダムの建設(台形CSGダム型式の採用と亜熱帯島嶼汽水域、米軍基地内など特殊条件下での施工)
当社が表彰対象プロジェクトの施工を担当しました

概要
既設の
倉敷・波方国家石油ガス備蓄基地の建設(地下150mに我が国初の水封式LPG岩盤貯槽を建設)

概要
地下150mの岩盤に巨大なトンネルを構築し、地下水圧によってLPGを封じ込める世界最大級の水封式地下岩盤貯槽基地です。高圧ガスを貯蔵する大規模岩盤貯槽を国内で初めて実証し、岩盤空洞の設計・施工技術の発展に大きく貢献しました。
プロジェクト名:首都圏における広域的鉄道ネットワークの結実(東横線渋谷〜代官山間地下化工事)
当社が表彰対象プロジェクトの施工を担当しました

概要
東横線と東京地下鉄13号線(副都心線)との相互直通運転を行うため、東横線渋谷駅〜代官山駅までの約1.5km区間を地下化した工事です。
東武東上線・西武池袋線から東京メトロ有楽町線・副都心線を経て、東急東横線から横浜高速鉄道みなとみらい線までの5社の路線を結ぶ首都圏の広域的な鉄道ネットワークが形成され、都市交通の更なる利便性向上や円滑化が図れました。
環境賞
Iグループ(土木工学的研究)
コンクリートがれきを有効利用したセメント硬化体の製造技術の開発

概要
本技術は、東日本大震災で発生した大量のコンクリートがれきを、品質管理されたセメント硬化体として活用することを目的として開発したものです。粗く破砕したコンクリートがれきをセメント・水と混合し、転圧締固めによる施工で、圧縮強度が15N/mm2程度のセメント硬化体を安定的に提供することが可能です。ふるい分けによる分級や粒度調整をせずにそのまま使えるため、従来の再生骨材コンクリートに比べて作業が効率的で、コストも大きく低減できます。不要となった後は破砕して再生砕石や、再びセメント硬化体の材料としてリサイクル利用することができます。
国際活動奨励賞
田中 重明次長(国際支店 土木部 積算室)
- 海外における土木工学の進歩発展あるいは社会資本の整備において、現地での土木技術の発展に寄与し、国際貢献への活動が今後とも期待される日本人として表彰されました。
大成建設では、今後も土木工学の進歩発展あるいは社会資本整備に寄与できる、安全・安心のための付加価値の高い技術を提供してまいります。