除染サポートシステム「T-DECOS」を開発
タブレットPCを活用して除染事業の効率化システムを実現!
2013年9月20日
大成建設株式会社
大成建設株式会社(社長:山内隆司)は、除染事業における事前調査や除去物処理などの管理業務を効率的に進め、総合的に管理できる“大成建設除染サポートシステム”「T-DECOS」(Taisei - DEContamination Operating System)を開発しました。
2011年3月11日の東日本大震災により福島第一原子力発電所事故が発生し、2012年から本格除染工事が進められ、膨大な数の建造物、土地、道路などが除染事業の対象となっています。この除染事業では、除染の事前調査(土地家屋調査)、除染除去物情報の管理(トレース)、除染工事の出来高調査(面積調査)および除染前後の線量測定管理などの膨大な管理業務が必要とされます。これらの管理業務は、多種多様で非常に多くのデータを扱い、多大な時間と労力を要することから、管理業務の作業、処理の迅速化は、除染工事の効率化と労力の削減効果に繋がります。
当社は、一刻も早い除染作業の遂行を願い、除染事業の調査から工事に至る各種管理業務を迅速に解決できるICT(注1)技術“大成建設除染サポートシステム”「T-DECOS」を開発しました。
本システムには、下記に挙げる4つのモード(土地家屋調査・除去物トレース・除染方法レビュー・除染工事管理サポート)があり、どのモードも現地即応型で効率的に稼働するタブレットPCを使用して現地業務(オンサイトワーク)での運用が可能です。また、そこで得た情報はインターネットの専用回線を利用して任意のサーバーPCで一元管理することができます。その結果、膨大な量の除染情報の管理に費やされる屋内業務(インハウスワーク)の時間と労力を大幅に削減することができるうえ、環境省への提出が求められる土地家屋調査や除去物トレースについては、環境省指定の帳票への自動変換をすることも可能です。
“大成建設除染サポートシステム”「T-DECOS」は、すでに、現在行われている除染工事での適用が進められており、今後も積極的に活用を提案していきます。
「T-DECOS」の除染サポート機能
- 1土地家屋調査モード(※):
除染前に実施される除染対象物(土地・家屋)の調査システム - 2除去物トレースモード(※):
除染除去物情報(種類,日付,場所など)のトレース管理システム - 3除染方法レビューモード:
仕様書で定められた除染方法の現地確認・検証システム - 4除染工事管理サポートモード:
除染面積算出・確認および除染前後の線量調査・確認システム
(※):環境省指定の帳票への自動変換機能付き
- 注1Information and Communication Technology 情報通信技術