球体パノラマ画像システム「T-Siteview」で調査、
地震対策をわかりやすく

〜天井の地震対策対応体制と対応システムも整備〜

2013年6月18日
大成建設株式会社

 大成建設株式会社(社長:山内隆司)は、既存施設における天井や天井設備の地震対策に必要な、調査および対策の提案を分かりやすく効率的に行える、「球体パノラマ画像システム『T-Siteview』」を開発、さらにこの技術を、顧客の相談窓口から提案・施工までを一貫して提供可能な組織体制に組み入れ、運用を開始しました。

天井の地震対策への関心は東日本大震災以降高まっており、行政としても法改正の動きが出ています。現在、国土交通省が中心となり、「建築基準法施行令及び関連省令並びに関連告示の制定・一部改正案」について、平成25年の施行を目指し進めているところです。
一方で、これまで既設建物における天井裏の調査は、狭小な開口部から撮影可能な部分を1枚づつ記録するなど、極めて手間のかかる煩雑な作業が必要でした。

そこで当社では、天井裏の分かりやすく効率的な調査・提案が可能な「球体パノラマ画像システム『T-Siteview』」を開発しました。
本技術は、天井裏の定点で複数方向を連続撮影したデータを解析・統合することにより、天井裏全体のパノラマ画像を生成する技術です。
この技術により、顧客にとって普段目にする機会が無く、図面や通常の写真でもなかなか理解しにくい天井裏の現況およびその対策案を、「あたかもその場にいるような臨場感にて確認できる」ようになるため、顧客と当社担当者が、視覚的に情報を共有しながらプロジェクトを進められるようになります。
また、撮影時間は1箇所あたり概ね15分程度と、従来手法に比べ調査時間を大幅に短縮できることも特徴の一つです。

一方、組織体制も整備しました。まず、対応窓口を一本化することで、全社の情報共有を密にし、対応業務の標準化を徹底します。また、相談窓口からその後の調査、診断、対策の計画、対策の具体的提案、施工まで、各フェーズの業務をワン・ストップで対応できる体制を新たに構築しました。

すでに本年2月からお客様にご協力いただき、空港施設、ホール、工場など、さまざまな業種にて計11件の運用を行った結果、いずれも天井内の状況が大変わかりやすく、意思決定をおこなう際にとても効果的との評価をいただいています。
今後平成25年度までに、天井の地震対策に関する相談として、100件程度の対応を見込んでおります。

T-Siteviewによる撮影

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ワン・ストップで対応が可能な体制

参考URL: 大成建設のリニューアル特集