自動倉庫向け制震装置を開発、物流センターへ導入決定
−震災後の事業継続を可能なものに−
2012年12月7日
大成建設株式会社
大成建設株式会社(社長:山内隆司)は自動倉庫向け制震装置(特許申請中)を開発しました。
この制震装置を設置することで、震度6弱の地震でも自動倉庫ラックを制震することができます。荷物の落下を抑えるため、震災直後でも稼働を停止させずに荷物の出し入れができ、事業継続が可能となります。
先の東日本大震災では、荷物の落下が原因で自動倉庫内の搬送用部品が破損したために、商品の保管・発送が長期間にわたり不可能となる事案が多発しました。これら商品の中には、災害支援物資でもある医薬品や食料品も含まれていることから、一企業の事業継続だけでなく、被災者の救援活動にも影響を与える恐れがありました。そのため、自動倉庫における地震対策への関心は高まり、また急務となってきています。
当社の開発したこの制震装置は、自動倉庫への地震対策として以下の特徴があります。また、実績として小林化工株式会社清間工場内の新物流センターに実適用されることが決定しております。
- 震度6弱程度の地震に対しても格納物の落下抑制効果を発揮
- ラック荷物の多寡による振動周期の変動に拠らず、常に高い制震効果を発揮
- 事前の制震検討(地盤調査、振動解析など)により、最適な設置台数を決定
- 簡易に設置できるため、倉庫の稼働を妨げず施工が可能(短工期である)
- 簡素な機構と簡便な工法により、低コスト化を実現
- 既設自動倉庫、新設自動倉庫を問わずに設置が可能
- ビル式ラック(建屋一体型)、自立式ラックも問わずに設置が可能
この装置を提供することで、当社は今後も災害に強い「安全・安心」な建物を提供してまいります。
自動倉庫イメージ及び自動倉庫制震装置写真

導入先
社名 | 小林化工株式会社 |
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業種 | 医療用医薬品メーカー |
住所 | 福井県あわら市矢地5−15 |
社長 | 代表取締役社長 小林広幸 |
計画 | 清間工場内に新物流センターを計画 |
時期 | 2013年6月竣工予定 |