除染事業、米国CH2MHILL社と業務提携

〜1日も早い復興実現に向けて〜

2012年7月12日
大成建設株式会社

 大成建設(株)(社長:山内隆司)は、6月25日に米国の核関連施設における除染や施設解体で豊富な実績を有するCH2MHILL社と、除染事業に関する業務提携契約を締結しました。

 今回の業務提携により、当社は本格化する福島での除染事業において、CH2MHILL社がこれまでに培ってきた住民とのリスクコミュニケーションに係るノウハウ(ソフト技術)とともに、同社が有する放射性廃棄物の処理に係る技術情報(ハード技術)の共有も含め、廃棄物の処理に活用していきます。

 当社とCH2MHILL社とは、過去(1992年7月)にも土壌汚染浄化の分野にて業務提携をしています。震災直後からも、同社とは技術的な面も含め頻繁に情報交換を行ってきており、今回、除染事業について業務提携に至ったものです。

 これまで実施してきたモデル事業における当社の経験からも、除染事業を円滑に進めるためには、住民との良好なコミュニケーション形成が非常に重要です。
CH2MHILL社の有するリスクコミュニケーションのノウハウは、失敗と成功を積み重ね築き上げた実績に基づいたものであることから、今回の業務提携は、迅速かつ効果的な除染事業の実現に寄与するものと思われます。

 またCH2MHILL社は、この度の当社との業務提携に期待を寄せていることから、同社の米国での貴重な経験を、今後の日本での復旧・復興事業の展開に広く活用していけるものと考えています。

〔参考〕CH2MHILL社の概要と実績

(1)会社概要

  • 本社:コロラド州デンバー
  • 事業展開:世界554ヶ所
  • 従業員数:23,500人(2009年)

 米コロラド州に本社を置き、世界各国でプラント設備の運用や管理を手掛けており、とりわけ放射性物質の除染分野では30年以上の実績があり、ハンフォードをはじめとする米国の核関連施設で放射性廃棄物の処理にも参画している企業です。

(2)原子力施設の解体・修復・除染に関する実績

プロジェクト件名期間内容
ハンフォード中央高原プロジェクト 2000〜2015 核施設の除染・解体、放射性廃棄物処理など
アイダホ・クリーンアップ・プロジェクト 現在進行中
7年間
汚染土壌の修復、放射性物質の回収と処理など
ロッキーフラッツ閉鎖プロジェクト 1995〜2005 除染、汚染土壌の封じ込めなど
マイアミズバーグ閉鎖プロジェクト 2003〜2006 除染、施設解体、放射性廃棄物処理など