チュニジア共和国向け太陽熱複合発電設備の実施可能性調査を受託
—ガスコンバインドサイクル発電とタワー型集光太陽熱発電の複合システムを実証—
2010年12月27日
三井造船株式会社(社長:加藤 泰彦)と、大成建設株式会社(社長:山内 隆司、本社:東京都新宿区)は共同で、独立行政法人新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)から公募された、国際エネルギー消費効率化等技術普及協力事業 技術実証事業(以下「本証事業」という。)の技術実証事業FS実施者として採択されました。
本事業は、チュニジア共和国において、未だ導入実績のない太陽熱複合発電設備に要する技術を導入することにより、同国のエネルギー・環境問題の解決に資する目的で実施され、(1)実施可能調査(FS)原則7カ月以下 (2)技術実証事業 原則3年以下 (3)フォローアップ事業 原則1年以下 ・・の順番で今後進める予定です。早ければ、2014年1月頃から、日本版太陽熱発電施設が稼働し始め、タワー型集光太陽熱発電システムの機能確認、性能評価を開始する予定です。
本プロジェクトは、大畠経済産業省大臣、村田NEDO理事長が、第2回日本・アラブ経済フォーラムにおいて、チュニジア開発・国際協力省(MDIC)ジュイニ・チュニジア大臣、チュニジア産業・技術省(MIT)シェルビ・チュニジア大臣と合意した太陽熱発電に関わる共同プロジェクトの開始に関する合意に基づき始めるもので、チュニジア国南部のエルボルマ地区に、5Mwe規模の集光型太陽熱発電(CSP)と20〜40MWe規模のガスタービンコンバインドサイクル発電(GTCC)との複合発電プラントを建設しようとするものです(GTCC設備はチュニジア側で設置)。これはチュニジア国のチュニジア ソーラー総合計画のNo.14に当たるプロジェクトです。
三井造船と大成建設は、タワー型集光太陽熱発電技術の効率的なシステム作りと商業設備としてのコスト低減化を確立し、サンベルト地帯と呼ばれる北アフリカ・中東・オーストラリアなどで計画されている太陽熱発電事業の市場開拓を目指しており、今回の採択を受け、同国の条件下での実証事業の導入効果、環境面の調査、事業性評価を実施し、その有効性を評価した上で実証事業実施へ結び付けていく意向です。両社は、世界的なエネルギー問題に貢献できるよう協力して本事業の完遂を目指します。
受託概要
建設予定地 | チュニジア共和国エルボルマ地区 |
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実証施設 | タワー型集光太陽熱発電設備(CSP:5MWe)とガスタービンコンバインドサイクル発電(GTCC:20〜40MWe)の複合発電プラント |
作業分担 |
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スケジュール(予定) | FS作業 : 2011年6月末を目処に最終報告書を取りまとめの予定。 |
用語説明
CSP | Concentrated Solar Power generation 太陽熱発電 |
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GTCC | Gas Turbine Combined Cycle ガスコンバインドサイクル発電 |
ISCC | Integrated Solar Combined Cycle 太陽熱コンバインドサイクル発電 |
担当部署
三井造船 機械・システム事業本部 事業開発部
江澤・奥 電話:03−5202−3960
問い合わせ先
三井造船 広報室
高岡 電話:03−5202−3147