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IT機器を雷から守る
「建物内雷電磁環境シミュレーションシステム」の開発

2007年12月20日
大成建設株式会社

 大成建設(株)(社長:山内隆司)は、(株)サンコーシヤ(社長:伊藤眞義)と共同で、落雷によるIT機器の被害を大幅に低減できる「建物内雷電磁環境シミュレーションシステム(T-Lightning Internal)」を開発しました。開発にあたっては(財)電力中央研究所のコンサルタントを受けております。

近年、サーバールーム等に代表される情報機器類の高密度化・高集積化による情報技術が目覚しく発展する一方で、雷による情報機器類の年間被害額は報道によると1〜2千億円とも伝えられています。その原因となっているのが落雷時に情報機器等にかかる異常電圧です。これまでは、建物構造に応じた雷電流分流や反射等の影響を総合的に定量化し評価するには至っておらず、有効かつ最適な対策が講じられていませんでした。
そこで、本研究グループは落雷位置から大地までの経路となる建物形状や構造部材を3次元CADで入力・選択し、FDTD法※1計算アルゴリズムと連携させるシステムを開発し、落雷時に生じる雷電流分流や屋内電磁界、電磁誘導などを建物ごとに解析し、情報機器等にかかる異常電圧を高精度に予測することを初めて実現したものです。これにより、ビル内の安全な雷保護領域の明確化や重要諸室の最適配置計画、雷保護装置(SPD)の最適設計を可能とし、個々の建物に即した実効性の高い内部雷保護対策が実現できます。
本システムは、現在大成建設にて施工中の「株式会社前川製作所新本社ビル」において適用し、安全性の向上を図っています。

開発目的

  • 重要諸室の適正な配置計画
  • 適正な雷保護装置の選定

シミュレーションの特徴

  • (財)電力中央研究所のコンサルタントを受け、FDTD法計算アルゴリズムを技術展開し、高精度な解析を実現
  • 解析結果として、一般的な雷電流の分流比出力に加え、屋内電磁界分布、電圧が出力可能
  • 鉄骨造全体の雷電磁界及び雷電流を初めて定量化し、更にアニメーションによる可視化も可能

大成建設(株)は、このシステムに更なる改良を加えつつ、既に開発した外部雷保護システム(T-Facade Lightning)と今回の解析システムを活用した内部雷保護システムで雷害のトータルソリューションを提供し、BCPの観点から先端生産・研究施設、事務所、病院、データセンター等の建物全般に安全・安心を提供するため積極的な技術展開を図っていく所存です。

  1. ※1FDTD法・・・有限差分時間領域法 (Finite Difference Time Domain)マクスウェルの方程式を時間、空間で差分化して解析空間の電磁界を数値解析する方法。
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