公正な事業慣行

「グループ行動指針」に基づき
コンプライアンスの一層の徹底に取り組み、
サプライチェーン全体でCSRを推進しています。

コンプライアンスの推進

コンプライアンス方針と体制

大成建設グループでは、グループ行動指針で『社会的責任の遂行』として、「法令等(法令、条例、行政指導、慣習などの社会的ルール、および会社諸規定等のルール)を遵守するとともに、社会的良識をもって行動すること」および「お客様、取引業者、地域社会等と取り交わした契約や約束の誠実な履行」を掲げており、これが当社グループ全役職員のコンプライアンスの基本となっています。
また、大成建設では、下図のとおり、部門毎に責任者・推進者・実施者を配置し、社内のコンプライアンス推進体制を整備するとともに、「コンプライアンス委員会」による意見や提言により、コンプライアンスの徹底を図っています。

コンプライアンス(CP)推進体制

コンプライアンス推進体制

  • *1 コンプライアンス委員会の事務局機能を担うとともに、役職員などのコンプライアンス意識の浸透・定着を推進
  • *2 すべての職位部長をコンプライアンス実施者に任命し、職位部長が自らの担当部署に所属するすべての役職員などに対してコンプライアンスに関する啓発、教育などを実施
「独占禁止法違反事案」について

グループ会社である大成ロテック(株)の独占禁止法違反事案を受け、社外弁護士を委員長とするコンプライアンス委員会および、取締役会で2017年度を通じて審議を行い、同委員会の提言に基づき、「課徴金減免申請に関する規定」の制定や社内リニエンシー制度の整備を行いました。さらに、リニア中央新幹線建設工事に関して、独占禁止法違反容疑で2018年3月に当社および、当社顧問が起訴されたことを真摯に受け止め、法令違反を疑われかねない同業他社との接触に関するルールを厳格化する等の対策を検討しており、順次実施してまいります。

コンプライアンス意識の向上

大成建設では、コンプライアンス意識を高めるため、教育・研修を計画的に実施しています。従業員に対しては、eラーニングの実施やコンプライアンスに関する身近な話題を題材とした「コンプライアンス通信」の発行により、コンプライアンス意識の定着を図っており、グループ会社従業員にも展開をしております。
また、法務業務に関わる課題についての情報共有・意見交換の仕組みとして、国内グループ会社との法務担当者会議を定期的に開催するなど、グループコンプライアンスの強化を図っています。
その他、専門工事業者に対してもコンプライアンスに関する研修を行い、コンプライアンス意識を向上するよう努めています。

対象組織 実施内容
従業員
  • 「コンプライアンス通信」の発行(月1回)
  • eラーニングの実施
グループ会社
  • 国内グループ10社を対象に法務担当者会議の実施(年1回)
  • 国内グループ6社へKPI設置の指導
専門工事業者/倉友会
  • 安全徹底大会*3でコンプライアンス研修の実施(年1回/実施支店数12支店)
  • 倉友会会員企業の新入社員に対するコンプライアンス研修(年2回)
  • CSR調達の推進

*3 安全管理の徹底を専門工事業者へ周知することを目的とした大会

通報・相談制度

大成建設グループでは、法令やグループ行動指針に違反する行為についての通報・相談制度として「企業倫理ヘルプライン、グループヘルプライン」を整備し、社内および外部機関(弁護士事務所)に通報窓口を設けています。また、公益通報者保護法に基づき、通報者情報は秘密として取扱い、通報を理由とした不利益な取扱いも禁止しています。さらに、幅広く違反行為の端緒を掴むため、2016年4月から匿名通報も受付けています。
受付けた通報については、事実確認のための調査を実施し、必要に応じて是正措置をとるなど適切に対応しています。また、通報者情報等の秘匿措置と通報者への不利益処分の禁止の徹底を図っています。

KPIs

企業倫理ヘルプライン、グループヘルプライン対応率*4
2018年度目標
100%
推進責任部署
総務部

*4 対象範囲は、全大成建設グループ(連結)

下請契約の適正化・反社会的勢力排除の取り組み

大成建設では、グループ行動指針に「取引業者とのパートナーシップの推進」を掲げ、お取引先の皆さまと公正で信頼し合える関係を築き、対等な立場で取引を行うことを定めています。
また、「反社会的勢力・団体への対処」も掲げ、反社会的勢力に対しては毅然とした態度で対応し、不当要求には応じない旨を定めています。反社会的勢力排除のために、専門工事請負契約基本約定書などの約定書において、取引先の皆さまが反社会的勢力ではないことを表明し、反社会的勢力であることが判明した場合には無催告で契約を解除できる条項を導入しています。

法令等遵守検証(指導)

大成建設では、入札業務の適正性の確保のために、支店長が確認し、その記録を作成・保存する社内制度を運用しています。また、毎年法務部が入札業務の適正性および建設業法や独占禁止法・下請法の遵守状況の検証を行い、その結果を内部監査部門に報告しています。

腐敗防止

CSR調達の推進

サプライチェーン・マネジメント

グループ行動指針の一つとして「取引業者とのパートナーシップの推進」を掲げるとともに、2013年に「調達方針」を策定し、取引先の皆さまと一体となったサプライチェーン全体でのCSR調達活動を推進しています。
社内に対しては、全役職員に対するe-ラーニングの実施に加え、幹部社員に対する説明会なども実施しています。
取引先の皆さまに対しては、CSR活動アンケートを実施し、各社のCSR活動の取組みを確認するとともに、取り組みが不足している会社に対してはヒアリングを実施し、改善点の洗い出しと今後の検討課題について確認しています。大成建設の調達ガイドラインに基づく協力会社のCSR活動の実施率は、2016年に実施したCSR活動アンケートの結果、61.6%でした。
今後は調査の対象を倉友会会員企業(基幹協力会社)に加え、恒常的に取引が継続している工事施工業者、材料納入業者まで拡大し、より広範囲の取引先に対する啓発を行っていきます。
さらに、環境負荷を伴う原材料や原産地が発展途上国にある原材料を取り扱う材料納入業者について、その商流を遡り、調達過程における人権侵害や違法行為の有無についてヒアリングを実施します。
また、近年の外国人技能実習生の増加に対応して、取引先が雇用する外国人技能実習生の労働環境や管理体制を確認するために、取引先を訪問してヒアリング調査を実施します。

KPIs

CSR活動平均実施率
2018年度目標
70.0%
推進責任部署
コーポレート・コミュニケーション部 (CSR推進室)

CSR調達の推進体制

CSR調達の推進体制として、経営企画部、安全本部、建築本部、土木本部、調達本部、コーポレート・コミュニケーション部から構成された「CSR調達協議会」設置しています。

CSR委員会
  • 委員長:管理本部長
  • 委 員:営業総本部長・土木本部長
    建築総本部長・社長室長
CSR調達協議会
(ワーキンググループ)
  • ・経営企画部経営計画室
  • ・安全本部労務部労務企画室
  • ・建築本部建築部
  • ・土木本部土木部工事管理室
  • ・調達本部企画管理部企画管理室
  • ・コーポレート・コミュニケーション部CSR推進室(事務局)

参考)サプライヤーの範囲

  • 主要国内グループ会社
    (大成ロテック(株)、大成有楽不動産(株)、大成ユーレック(株)、大成設備(株)、大成建設ハウジング(株)、成和リニューアルワークス(株))
  • 倉友会会員企業
    倉友会:基幹協力会社組織(約700社)
  • 大成建設(株)安全衛生環境協力会:当社の作業所に入場するすべての企業が入会(約7,000社)

人権デューデリジェンスの取り組み

昨今、従業員や労働者の労働条件や労働環境など、サプライチェーンにおける人権侵害について、社会的関心が高まっています。建設業は、重層下請け構造の中で多数の建設技能者が携わっています。そのため、2017年9月から11月にかけて「外国人技能実習生」に関する人権デューデリジェンスの一環としてサンプリング調査を実施しました。
受入企業を直接訪問し、外国人技能実習生の労働環境などについて関係書類のチェックとヒアリングを実施した結果、ヒアリングを実施した10社すべてにおいて、実習生の管理が適切に行われていることを確認しました。
なかには、ベトナム語での安全教育資料や日本での生活マニュアルの整備、実習生のケアを専門に担当するベトナム国籍の社員を本社に配属させるといったきめ細やかな取り組み事例もみられました。
今後は、人権デューデリジェンスの対象範囲を拡大し、サプライチェーンにおける人権侵害の排除に努めていきます。

調査概要

対象企業 外国人技能実習生を受入れている倉友会会員企業のうち首都圏に所在する倉友会会員企業10社
(土木5社・建築5社)受入人数:157名
主な調査項目
  • パスポートなど本人保管の確認
  • 住環境などの生活環境
  • 雇用契約締結状況
  • 賃金の支払い及び控除
  • 社会保険加入状況

日本の建設技術の海外移転促進支援の取り組み

大成建設は、専門工事業者(協力会社)が雇用する外国人技能実習生を、指定したモデル現場などで積極的に受け入れています。特にベトナム人技能実習生については、現地送り出し機関を視察・評価し、提携する監理団体と合わせて専門工事業者に推奨しています。これは、日本の建設技術の海外移転促進や専門工事業者の建設技能者不足への対応、支援を目的としているものです。

CSR調達説明会の実施

CSR調達説会

大成建設は、2013年制定の「調達方針」に基づき、国内では倉友会会員企業を中心にCSR調達に係る啓発活動を行っています。
2017年6月に2015年の台湾での実施以来2回目となる海外版「CSR調達説明会」をシンガポールで開催しました。説明会終了後、各社のCSR活動状況把握のため、10項目からなるアンケート調査と意見交換を行いました。
また、当日は、専門工事業者向け説明会と併せて、現地社員(9名)向けにも説明会を実施しました
・作業所 :トムソン線建設226工区建設工事作業所
・対 象 :現地専門工事業者の事業主

知的財産の保全と管理・活用

知的財産の保全と管理・活用

大成建設は、「知的財産に関する方針」を制定し、「知的財産戦略」を着実に実践しています。知的財産を重視した経営を推進し、特許権のほか、著作権や施工・業務上のノウハウなど知的財産全般について、戦略的な管理・活用を実行し、管理については、特許を管理するデータベースの整備や、保有特許検索システムを構築し、業務効率の向上を図っています。
また、技術ノウハウなどの営業秘密の漏えいを防止するため、「知的財産情報取扱規程」を制定し、機密管理を徹底するとともに、技術部門や事業部門に対し、他社の特許情報を周知するなど、第三者の知的財産権を侵害するリスクを低減する対策をとっています。
さらに、競争力の強化と企業価値の向上を図ることを目的に、社員に当方針を周知徹底し、知的財産を戦略的に活用するための研修を実施しています。2017年度は、⼤成建設の本社技術部門、⽀店現業部門に向け、知的財産講座を⾏い、出願権利活⽤、侵害に係る⼀連の啓発活動を実施しました。

研修の様子
研修の様子
主な研修実施内容

情報セキュリティ対策

情報の適正な管理と情報漏えい防止対策

⼤成建設グループでは、会社の情報を適正に利⽤・保存するため、各種⽅針や⾏動基準を制定し、全社的な情報セキュリティ体制や情報管理に関する各種の規程・細則類を体系的に構築しています。
また、「ICTの利⽤も安全第⼀!」をスローガンに掲げ、情報セキュリティに関するさまざまな施策を実施し、グループ会社各社や、専門⼯事業者などの協⼒会社とともに、情報セキュリティ事故"0件"を目指しています。2016年度からは海外の営業所や作業所の情報セキュリティ環境の強化を進めています。
最低限守るべきルールを冊⼦にまとめ、すべての役職員、および専門⼯事業者などの協⼒会社に対する教育・指導を実施しています。
大成建設では、電⼦情報セキュリティインシデント*対応体制を強化するためTaisei-SIRTを設置し、2013年3⽉に加盟した⽇本シーサート協議会を通して積極的に活動しています。

情報管理規程体系の全体像

情報管理規程体系の全体像