トップコミットメント

外部機関からの評価

2020年6月に大成建設株式会社の代表取締役社長に就任しました相川善郎です。社長就任以降、当社グループに寄せられる期待の大きさを感じています。
当社グループがその期待以上の価値と満足、感動をステークホルダーの皆さまに提供し、社会の発展に貢献していけるよう、リーダーシップをとって職責を全うしていきます。

現在の経営環境と中期経営計画(2018-2020)について

当社グループを取り巻く経営環境は、ここ数年、東日本大震災からの復旧・復興など国土強靭化のためのインフラ整備、インバウンド需要の増加、東京オリンピック・パラリンピック開催に向けた関連事業、首都圏の再開発事業などを背景に堅調に推移してまいりました。
当社グループも2019年度の経営成績は、手持工事の順調な進捗による増収となり、利益面でも、高水準の営業利益を確保しました。

しかしながら、2020年度の業績については、新型コロナウイルス感染症の影響を前提に大幅な減収減益を見込んでおり、残念ながら中期経営計画最終年度の経営数値目標を下回る見通しとしています。
新型コロナウイルス感染症は、企業活動の在り方や社会の価値観を根底から覆すとともに、従来のビジネスモデルの変革を迫るものです。これからは、そういった市場環境の変化や変革に適応し、更に成長の糧にできる企業とそうでない企業とが選別される世界になるでしょう。将来にわたって選ばれる企業、サステナブルな企業であるために、従来の慣習にとらわれない柔軟な発想と、変化をためらわない行動力をもってこの難局を乗り切りたいと考えています。

次期中期経営計画に向けて

2018年度からスタートした中期経営計画では、「建設事業を核とした成長基盤を構築する」を基本方針として、事業規模の拡大や利益水準の向上を目指してまいりました。私はこの基本方針を継続し、更に発展・拡大させていきたいと考えています。土木・建築事業においては、当社の技術力を評価いただける建物・構造物を提供し、加えて、当社の強みを生かすことができるエンジニアリング事業、リニューアル事業、開発事業にも注力していきます。特にエンジニアリング事業は、当社グループのもつ高い技術力を活かし、建築事業と一体となって中長期的に発展していける事業だと注目しています。これらの事業の拡大に向けて、技術開発、イノベーション、人材育成、高度専門技術人材の獲得などにも注力してまいります。

サステナブルな企業であるために

短期的に見れば新型コロナウイルス感染症の影響は大きいと思いますが、世界に目を向けると、気候変動などの環境問題、エネルギー需要の拡大、飢餓や貧困といった格差の拡大、国内では、少子高齢化の進展や担い手不足、インフラの老朽化、甚大化する自然災害など、国や自治体と民間企業が連携し、長期的視点で解決していかなければならない課題・リスクが山積しています。

このような外部環境において、当社グループが持続的に成長していくために、経営に環境・社会・ガバナンス(ESG)の視点をより一層取り入れていきます。また、国連が定めたSDGs(持続可能な開発目標)についても、2030年のゴールまで10年を切り、更にその先の世界をも見据えて積極的に取り組んでいく必要があります。

当社グループでは、ESGやSDGsといったサステナビリティの視点を経営に反映させるために、2018年に8つのESG課題(マテリアリティ)を特定し、それぞれのKPIの進捗をモニタリングしていますが、このESG 課題についても社会の変化に応じて見直していきながら、的確に、かつ先行して対応していくことで、外部環境の変化に左右されない強靭な事業基盤を構築してまいります。

ステークホルダーの皆様にお伝えしたいこと

私が考える「会社の目的」は、お客様に多くの価値と満足と感動を提供し続けることにより信頼を獲得し、更に多くのステークホルダーの幸福の増大に寄与することで社会貢献を果たしていくことです。

当社グループは2023年に創業150周年を迎えます。その長い歴史は、社会の変化に伴う幾多の困難を乗り越え、多くのステークホルダーの皆様とともに様々な社会的課題の解決に貢献してきた歴史でもあります。不確実性が増す現代において問われているのは当社グループの持続可能性であり、それは将来に向けて変革を続ける日々の努力の先にあるものです。当社グループ全役職員が、グループ理念である「人がいきいきとする環境を創造する」ために何ができるかを考え、自由闊達、価値創造、伝統進化という大成スピリットを尊重し、行動にうつしていくことが大切です。全役職員のベクトルを統一し、より活力ある当社グループを築き上げてまいります。

ステークホルダーの皆様におかれましては、当社グループの更なる発展に向けた取り組みにご期待いただくとともに、今後とも変わらぬご指導・ご鞭撻を賜りますようお願い申しあげます。

※このページは統合レポート2020に掲載された内容です。