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What’sNew

生態系に配慮した水質保全技術「アクアトープ」を開発

2013年6月18日
大成建設株式会社

 大成建設株式会社(社長:山内隆司)は、日本植生株式会社(社長:柴田明典)と共同で、都市部において水辺空間を構築するに際し、生態系に配慮しながら水質保全をローコストで可能とするシステム「アクアトープ」を開発し、大成建設が関与する複数の案件に導入を開始しました。

 

開発の背景

 都市部における近年の再開発等では、生態系保全や景観、ヒートアイランド対策等の観点から、せせらぎや池など水辺空間の導入が進められています。しかし、藻類が異常発生することで、水質が極度に悪化し、景観や臭気の問題が発生する場合が多く見られます。従来、このような藻類の異常発生の抑制に対しては、多くの場面で化学薬品が用いられてきましたが、化学薬品は生物の成育に対して悪影響を及ぼす場合があり、生態系保全の観点から近年は薬品を使わない方法での対処が求められています。

技術の概要

 「アクアトープ」は、吸着材を効果的に用いて、藻類の異常発生の原因となる富栄養化因子である窒素、リンを水中から除去し、生態系に悪影響を与えることなく、安定的に水質を保全します。

  • 吸着材の工夫
    従来難しかった硝酸イオンを安価に除去する吸着材を開発しました。また、設置場所に合わせて吸着槽への充填方法を工夫することで、除去効率を向上させることができます。
  • 水生植物の活用
    吸着材を保持した植生マットを用いることで、吸着材の寿命を伸ばすことができます。植物は自己の成長過程で水中から窒素、リンを吸収するため、従来から植物を用いてこれらの物質を除去する方法がありましたが、「土壌から水中へ栄養塩(窒素、リン)が溶出する」あるいは「水生植物が健全に成長しない」等の問題がありました。我々は、砂質系土壌から成る植生基盤に保肥力を持つ吸着材を混合する方法を検討し、これらの問題の解決を図りました。これにより、多種類の抽水植物や湿生植物などの在来草本の利用が可能となり、水質保全とともに地域性あふれる緑地づくりにも貢献できます。

 

 今後、この技術を生態系に配慮した都市部の水辺空間やその周辺の豊かな緑地空間の創造等に積極的に活用していきたいと考えています。

 
技術の概要図