中小地震に対する加速度低減と大地震に対する変位制御を両立させた摩擦切替型機器免震装置の開発

半導体製造装置向け機器免震装置TASS ユニット®のラインナップ拡充

青野 翔・松本 萌那・山崎 喜郎・渡邉 与幸

振動台実験による性能確認(加振波L1E、震度4相当)

半導体製造装置の模擬試験体を用いた免震装置の振動台実験です。発生頻度が比較的高い震度4相当の地震波で加振しております。2体の試験体を同時に加振していますが,右側の試験体に従来型の免震装置を使用しており,左側の試験体に今回開発した新型を使用しております。右側の従来型に比べ,左側の新型がスムーズに動作し,宙に浮いているような挙動をしていることがわかります。

振動台実験による性能確認(加振波I4、震度6強相当)

加速度の大きい震度6強相当の地震波を入力した加振ケースです。開始10秒から15秒で最も早く激しく振動台が動く時には,右側の従来型と左側の新型が同様の動きになっています。また,後半のゆったりと大きく振動台が動く時には,左側の新型と振動台の相対変位が大きくはなりますが,相対変位が増大するとともに摩擦が切替わることで振動台の変位に追従し,過大な変位が生じていません。