大成建設グループの既存3施設で、改修工事によるZEB認証を取得

グリーン・リニューアルZEBの取り組みを推進

2022年4月26日
大成建設株式会社

 大成建設株式会社(社長:相川善郎)は、既存建物のカーボンニュートラルを目指す取り組みとして、当社グループで保有している関西支店ビル・横浜支店ビル・大成ユーレック川越工場の既存3施設を改修工事でゼロ・エネルギー・ビル(ZEB)化することとし、この度、「建築物省エネルギー性能表示制度(BELS)※1」のZEB認証を取得しました。

 2021年8月、国土交通省より「2050年カーボンニュートラルの実現に向けた住宅・建築物の対策」が公表され、2050年に目指すべき住宅・建築物の姿として、「ストック平均でZEH・ZEB基準の水準の省エネ性能の確保」が示されました。これを受け建設業界では、新築建築物のZEB化に加え、既存建築物の改修工事によるZEB化の推進を図ることがカーボンニュートラル達成のための重要な取り組みと位置づけられています。
 このような背景の中、当社では、「省エネ」・「創エネ」・「脱炭素」・「ウエルネス」・「スマート化」・「安心」という6つの具体的な取り組みを通じて、既存建物をこれからの時代に相応しく、人と地球に優しい建物にリニューアルすることを『グリーンリニューアル®※2』と称し、特にその中でも、「省エネ」と「創エネ」技術を導入して、既存建物のZEB化を進める取り組みを、「グリーン・リニューアルZEB」として市場展開を図っています。

 引き続き当社は新築建物のZEB化技術の開発とともに、既存建物においても「グリーン・リニューアルZEB」を推進することで、2050年のカーボンニュートラル社会の実現に貢献してまいります。

今回、改修工事を実施する既存3施設の「グリーン・リニューアルZEB」のコンセプトとBELS認証結果は、以下の通りです。

 リニューアルの詳細はこちら

関西支店ビル(ZEB Ready)BEI※3=0.93⇒0.37
~多様な顧客ニーズに応える、先進+汎用ZEB化の実践~

~主なリニューアル項目~
・多機能庇(日射抑制、採光、発電、緑化)新設
・T-Green Multi Solar(外壁・窓面発電)
・T-Light Blind(自然採光)
・放射空調と明るさ感照明制御
・T-LED DUV Light(深紫外線殺菌)
・T-Zone Saver(換気量制御)
・内部空間のテラス化
・バイオフィリックデザイン

CO2削減量:410t/年、光熱費削減:20,000千円/年

横浜支店ビル(ZEB Ready)BEI=0.70⇒0.39
~中規模オフィスにおける、汎用ZEB化の実践~

~主なリニューアル項目~
・T-Green Multi Solar(外壁・窓面発電)
・T-Light Blind(自然採光)
・高効率設備機器へ更新
・T-LED DUV Light(深紫外線殺菌)
・T-Zone Saver(換気量制御)
・低炭素マテリアル内装材

CO2削減量:160t/年、光熱費削減:6,200千円/年

大成ユーレック川越工場(『ZEB』(事務所棟))BEI=0.47⇒-0.09
~メガソーラーによる、カーボンニュートラル・ファクトリー~

~主なリニューアル項目~
●事務棟:屋根に太陽光パネル
・カーボンリサイクルコンクリート
・低炭素マテリアル内装材
●工場棟:屋根に太陽光パネル、窓面にT-Green Multi Solar
・カーボンリサイクルコンクリート
・CLT材による耐風梁補強

CO2削減量:年間110t/年、光熱費削減:5,000千円/年

発電能力:1,060kW、年間推定発電量:1,040MWh

「グリーンリニューアル®」の紹介ビデオ

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「グリーン・リニューアルZEB」と当社3施設のリニューアルの紹介ビデオ

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上記2本をまとめた紹介ビデオ

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  1. ※1

    建築物省エネルギー性能表示制度(BELS)
    国土交通省が主導する新築・既存建築物の省エネルギー性能に関する評価・表示を第三者評価機関が実施する認証制度。国が定める計算方法に則りBEI(省エネルギー性能指標)値を算出し、その値によって☆の数が決定する。特に省エネルギー性能に優れた建物がZEB(『ZEB 』、Nearly ZEB、ZEB Ready、ZEB Oriented )として認証される。

  2. ※2グリーンリニューアル®は、大成建設株式会社の登録商標です。
  3. ※3

    BEI(Building Energy Index:省エネルギー性能指標)
    エネルギー消費性能計算プログラムに基づく、基準建築物と比較した時の設計建築物の一次エネルギー消費量の比率のこと。BEIの定義は以下の式で表される。
    BEI=設計一次エネルギー消費量/基準一次エネルギー消費量