地中音波位置計測システム「もぐらのナビ®」
音波を利用した地下構造物構築(分岐・合流・接合)時の高精度測位技術です。
お客様のメリット
- 土中物体(シールドマシン、小口径ボーリングマシン先端など)の位置を高精度に計測できます。
- 到達地点130m以上手前から目的物体の位置を把握し、高精度な掘進管理をします。
- 専用ソフトウェアにより、専門知識がなくても計測操作ができます。
技術の特徴
本システムは、地下工事における躯体構築時の土中物体の位置計測システムです。
計測原理

本システムでは土中に音波を発信し、複数の受信器で受信された音波の到達時間から座標(X,Y,Z)および土中音速(V)を求めます。この4つの未知数は最小二乗法などの収束計算で求めるため、最低4箇所以上、通常6箇所程度の受信点を設置します。
システム構成
本システムは土中で音波を発信するための発信器と発信アンプ、アンプを内蔵した受信器、信号処理用のパソコン、および時間を正確に一致させるGPS同期装置から構成されます。新開発の低周波大出力発信器は調圧装置を備えるため深度100m以深でも使用可能であり、受信器は土中でアナログ信号をデジタル変換するためノイズの影響を低減します。GPS同期装置の1pps信号は協定世界時(UTC)に対して100万分の1秒以下の誤差で同期しており、高精度な測位を実現します。

実績・事例

東南幹線シールド工事
発注者:東京都水道局
- 東京湾レインボーブリッジ直下の海水面下50m。
- 到達立坑側に発信器を、シールドマシン側に受信器をそれぞれ設置。
- 130m以上手前から音波受信が可能となり、位置誘導を行うことができる。
- 土丹層では深度-50m、計測距離(到達地点との距離)26mで誤差5mm以下の計測精度を実証。