大水深沈埋トンネルの沈設技術
世界最深(最大水深60m)の沈埋トンネル建設を実現した技術です。
お客様のメリット
- 「沈埋トンネル工法の適地は浅海域・静穏海域」という認識が一般的でしたが、水深60mの海底に沈埋トンネルを建設したことで、その適用範囲を大幅に拡張しました。
- 大水深海底トンネルへの沈埋トンネル工法の適用が実証され、選択肢が広がりました。
技術の特徴
大水深における捨石マウンドの機械化施工
ダイバー作業が困難な大水深域において、捨石マウンドを無人で施工するための捨石投入管理システム、水中捨石均しロボットを開発しました。
水中3次元位置測定システム
回転式マルチビームによる函体位置モニタリングシステムと、複数の超音波水中距離計による函体姿勢モニタリングシステムで、大水深の沈設を確実に行ないます。
沈設手順の最適化
水理模型実験と係留解析により、強潮流や二層流に対応した沈設方法を検討し、経済的で効率的な沈設台船の建造、沈設手順の最適化に対応します。
波浪・潮流予測システム
沈埋函設置作業の安全性や精度を確保するため、波浪や強潮流・二層流を対象とした予測システムにより海象・流況を予測し、作業の可否を判断します。
実績・事例
ボスポラス海峡横断鉄道トンネル
2013年10月、トルコ共和国のボスポラス海峡を横断する地下鉄が開通しました。この工事では、世界最深となる60mの海底に沈埋トンネルを敷設する高い技術が求められました。
社外表彰
平成21年度 土木学会賞 技術賞 : (公社)土木学会
平成20年度 日本建設機械化協会貢献賞 : (一社)日本建設機械施工協会 他1件