サンゴ移植技術
亜熱帯海域のサンゴを、有性生殖法・無性生殖法により移植します。
お客様のメリット
- サンゴの生態を利用した移植法により、多様なサンゴ礁の保全・創出に活用できます。
- サンゴ幼生の浮遊シミュレーションや生育地選定モデルにより、移植適地を選定します。
- 海域実証実験を実施し、プロジェクトとして実用化しています。
技術の特徴
移植技術(無性生殖法)

サンゴの折れた枝や群体を用いてサンゴを増殖させる技術です。対象となるサンゴの断片を移植先の安定したコンクリートブロックや岩盤等の基盤に樹脂製バンド、ボンド等で固定することで生育します。高水温への耐性がある種など、特定の種を選択して増殖することができます。
移植技術(有性生殖法)

サンゴの産卵を利用して増殖させる技術です。放卵され孵化したサンゴの幼生を着床具に定着させることで生育します。当社では、従来のセラミックス製着床具より安価なコンクリート製着床具を開発しました。自然のサンゴ礁と同様に多様性の高いサンゴ礁の保全・創出に活用できます。
移植適地選定技術
無性生殖法では、水深、流れ、底質等の環境条件がサンゴの生育に適している場所を移植適地として選定します。有性生殖法では、移植適地に加えて、潮流や密度流、吹送流を考慮した流動シミュレーションを用いてサンゴ幼生の経路や滞留しやすい場所を予測し、着床具の設置場所を選定します。また、移植したサンゴは次世代の親サンゴとなることから、流動シミュレーション(逆解析)により親サンゴとしての移植適地を検討することができます。
実績・事例
- 亜熱帯の離島におけるサンゴ保全プロジェクト
期間:2009年~ - 沖縄県宮古島海域におけるサンゴ着床具の実証実験
期間:2012年~2014年 - 沖縄県海域におけるサンゴ移植に関する実験
期間:2013年~
社外表彰
平成23年度 土木学会賞 環境賞(Ⅱグループ) :(公社)土木学会 他1件