地盤改良技術「グランドフレックスモール®工法」
自在ボーリングと注入工法を融合した既設構造物直下向けの地盤改良技術です。
お客様のメリット
- 既存施設の利用を妨げることなく、基礎地盤の液状化対策や耐震補強を施せます。
- 立坑から水平ボーリングを行う従来工法に比べて、工期・工費を削減できます。
- 施工時の作業用地が小さいため、狭隘な場所でも施工が可能です。
技術の特徴
巨大地震時の防災・減災に向け、沿岸インフラ施設の耐震補強が推進されていく中、既存構造物直下の地盤に対する液状化対策、地盤補強の重要性が高まっていると言えます。そのための従来工法としては、構造物の利用を中止し一部を撤去して上部から施工する、あるいは隣接して設置した立坑からの水平ボーリングを利用して薬液注入を施す、などが挙げられます。
これに対して、グランドフレックスモール工法では、方向制御が可能な自在ボーリング技術を利用することが特徴です。削孔中のロッドの位置は、電磁誘導方式を用いたロケーター、および挿入式ジャイロを利用して確認しながら、計画線に沿って改良範囲を横断するようボーリングを行います。その後、削孔管を通して注入管を敷設し、順次、薬液注入により固化改良体を形成します。
注入薬液は水に近い性状で、地盤中を浸透して広がった後、固化します。地盤を掘削、撹拌することがないので、上部の構造物の供用に支障をきたす地盤の変状を伴わず、通常利用しながらの施工が可能です。


実績・事例

グランドフレックスモール工法は2009年より本格的な実適用が始まり、これまで石油、化学原料等の貯蔵タンク下の液状化対策工事を中心に多くの実績を挙げています。また、巨礫混じり地盤内にできた緩み領域にセメントミルク注入を行う地盤補強や、揮発性有機化合物による汚染地盤に空気注入を行う土壌浄化に応用した適用例もあります。