コンクリート構造物の塩害による劣化予測技術
塩害を受けるコンクリート構造物の劣化を予測し、耐久性設計に活用します。
お客様のメリット
- コンクリートのひび割れ進展と鋼材腐食進展の相互作用を考慮した構造・鋼材腐食連成解析手法により、コンクリート構造物の劣化を予測することができます。
- 塩害を受ける鉄筋コンクリート構造物の維持管理を計画的に行うことで、ライフサイクルコストのコストダウンにつながります。
技術の特徴
構造・鋼材腐食連成解析
国内外でコンクリート構造物の塩害による被害が問題となっており、計画的な維持管理が求められています。
そこで、塩害によるコンクリート構造物の劣化進行を高精度に予測するため、コンクリートのひび割れ進展と鋼材腐食進展の相互作用を考慮した構造・鋼材腐食連成解析手法を構築しました。具体的には、鋼材腐食解析ではマクロセル腐食をモデル化し、コンクリートのひび割れ状況により腐食因子である塩化物イオンの拡散係数を変化させて、劣化の過程で発生する腐食ひび割れが構造物の劣化に及ぼす影響を考慮しました。
さらに、腐食生成物の膨張率をモデル化し、腐食によるひび割れを精度よく予測することが可能となりました。


実績・事例
ボスポラスの沈埋トンネルにおける耐久性設計

海外工事の設計施工案件のボスポラス海峡横断鉄道トンネル建設工事のうち、沈埋トンネルにおいて、腐食ひび割れ発生限界腐食量を限界状態とし、耐用年数100年に対する耐久性設計を行いました。
社外表彰
平成26年度 土木学会賞 論文奨励賞 : (公社)土木学会 他2件