エクストラドーズド橋架設工法
PCケーブルの一部を桁の外に出した大偏心外ケーブル方式の橋梁架設工法
お客様のメリット
- 100mから200m程度の支間長を有する橋梁に適しています。
- 主桁の剛性が高く、交通荷重等の変動荷重に対し有利です。
- 景観性に優れています。
技術の特徴
エクストラドーズド橋は、外観は斜長橋と似ていますが、従来の桁橋の桁内に配置されていたPC鋼材を、より効率的に用いるため桁の外に配置し、大きい偏心量でプレストレス力を主桁に作用させる、どちらかというと桁橋に近い構造形式です。一般的には、100mから200m程度が経済性に優れる支間長とされており、また、斜張橋と比べ、主桁の剛性が高い、交通荷重等の変動荷重に対し有利といった特徴を有しています。
実績・事例
- 新琴似高架高速道路工区 新川高架橋 2000年12月完成
(北海道札幌市)橋長:111.0m、支間長:51.375m+58.375m
2径間連続エクストラドーズドPC下路桁橋です。JR北海道・札沼線の複線鉄道高架化事業において、国道と高速道路の上空を跨ぐ橋梁で、自動車の通行を疎外することのない押出し工法を採用し桁の架設を行ないました。
- 第二名神高速道路 揖斐川橋西(トゥインクル) 2001年6月完成
(三重県)橋長:全長1397.0mの内西側611.3m
6径間連続プレキャスト複合PCエクストラドーズド橋です。プレキャストセグメント方式を併用した張出し架設工法で大幅な工期短縮を実現しました。
- ラデス・ラグレット橋 2009年3月完成
(チュニジア)橋長:260.0m、最大支間長:120.0m
3径間連続PCエクストラドーズド橋です。北アフリカに位置するチュニジア共和国の首都チュニスにおける、交通網整備を目的とした5工区から成るプロジェクトで、第一工区にあたるチュニジア初のエクスストラドーズド橋です。

- 北陸新幹線 神通川橋りょう 2012年10月完成
(富山県富山市)橋長:428.0m、最大支間長:128.0m
4径間連続PCエクストラドーズド橋です。北陸新幹線の長野―金沢間の橋梁で、JR富山駅の西側に位置します。JR高山線や北陸本線と平行する営業線近接工事でした。

- 新名神高速道路 生野大橋 2019年2月完成
(兵庫県神戸市)橋長:606.0m、最大支間長:188.0m
7径間連続PRCエクストラドーズド橋です。新名神高速道路の神戸―高槻JCT間の橋梁で、国内最大級の中央支間長を有する国内初の一面吊り波形鋼板ウェブエクストラドーズド橋です。
社外表彰
- 神通川橋りょう 平成25年度プレストレストコンクリート工学会賞(作品賞)
- 生野大橋 平成30年度土木学会田中賞(作品部門)・プレストレストコンクリート工学会賞(作品賞)