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『杜のスタジアム』~国立競技場について~

2019年11月末に竣工した国立競技場。「杜のスタジアム」をコンセプトに、市民に開かれた、そして世界に誇れる日本らしいスタジアムとして、さまざまな発想と技術、創意工夫を盛り込みました。その国立競技場の主なコンセプトなどをご紹介します。

1.周辺の自然と調和し、市民に開かれた「杜のスタジアム」

歴史ある明治神宮外苑の自然と調和し、100年後を見据え、エリア一帯の貴重な緑を未来に残し、市民に開かれた「杜のスタジアム」が誕生しました。

周辺環境に溶け込む「杜のスタジアム」

2.日本の伝統建築の特徴を継承したスタジアム

日本の伝統建築の特徴を継承した軒庇の連続した水平ラインと深い陰影が日射と雨を遮り、軒庇の間隔の微妙な変化によって柔らかな影が神宮の杜の木と調和します。また、軒庇の木と緑の外観は人々を優しく包み込みます。
軒庇の木材は、森林認証を取得した国産の木材を使用しています。

木の温もりに溢れる外観

3.国産木材の利用により日本が世界に誇るスタジアム

大屋根のトラスには鉄骨と木を組み合わせた構造部材を採用することで、全ての観客、アスリートが木の温もりと日本らしさを感じられる世界に誇れるスタジアムです。
大屋根の木材は、森林認証を取得した国産の木材を使用しています。

木の温もりが感じられる日本らしいスタジアム

4.アスリートと観客の一体感を創出し、最高のパフォーマンスを発揮できる環境を整備

スタンドの勾配を徐々に急にし、客席の縦列を短くすることで、フィールドを包み込むようなすり鉢状の3層スタンド構成とすることで、観客席からフィールドまでの距離が近く、アスリートと観客の一体感を創出します。

360°連続したすり鉢状の3層のスタンド
観客席からフィールドまでの距離が近く、選手と一体感が生まれる

5.自然の力を活かした快適な観戦環境の創出

夏季は「風の大庇」と「風のテラス」から観客席に風を呼び込み、フィールドから発生する熱や湿気、観客から発生する代謝熱等を除去するとともに、フィールドの熱による上昇気流がスタジアム内の熱と湿気を上部から排出します。

風の力を巧みに利用し、快適な観戦環境を創出

6.「アクセスしやすさ」「観やすさ」「安全性」「快適性」を
兼ねそなえたスタジアムを整備

世界最高のユニバーサルデザインを導入したスタジアムを目指し、ユニバーサルデザインワークショップを設計から竣工まで継続的に開催し、「アクセスしやすさ」「観やすさ」「安全性」「快適性」を兼ねそなえたスタジアムを整備しました。

観やすさや快適性に配慮した車椅子席

7.環境共生型スタジアム

風・水・光などの自然の力を最大限有効活用した環境共生型スタジアムの実現と、先導的な環境配慮技術を積極的に導入し環境負荷を軽減しています。

自然エネルギーを最大限有効活用

8.47都道府県からの木材調達

ナショナルスタジアムとしての顔をつくる軒庇には、47都道府県から調達したスギ材(沖縄県はリュウキュウマツ)をスタジアムの方位に合わせて配置しています。

軒庇には47都道府県から調達した木材を使用
スタジアム方位に合わせ北海道・東北・関東・中部・近畿・中国・四国・九州・沖縄地方の木を配置

9.森の木漏れ日をイメージした観客席

「杜のスタジアム」として、5色のアースカラーをモザイク状に配置した観客席は森の木漏れ日を創出します。また、空席が目立たないことで人で賑わっているかのような効果ももたらします。

森の木漏れ日をイメージした観客席
濃茶・深緑・グレー・黄緑・白の5色をモザイク状に配置