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平成26年度土木学会賞について

2015年6月12日
大成建設株式会社

 土木学会が主催する「平成26年度土木学会賞」において、下記の対象技術やプロジェクト、人物が表彰されました。
土木学会賞は大正9年に設立し、以来80余年の伝統に基づく権威ある表彰制度です。

■技術賞
  Iグループ(個別技術) 
 
  • 『府中3・4・7号線と京王線との立体交差化事業
    (先行地中底版にハーモニカ工法を採用したアンダーパス構築)』
    概要
本工事は京王電鉄本線と交差する府中都市計画道路3・4・7号府中清瀬線をアンダーパスにより立体交差化するものです。本工事の課題は、アンダーパスと直下の既設下水道シールド幹線(外径φ7,600mm×2本)との離隔が1.0m未満であることから、掘削により下水道シールド幹線が浮き上がる恐れがあることと、重要路線である京王線の軌道直下を横断して工事を行うことです。この課題に対して、非開削工法であるハーモニカ工法と経済的な開削工法とを合理的に組み合わせ、下水道シールド幹線の浮き上がりを抑制しながら、営業線直下を横断するアンダーパスを構築するという、新しい施工方法に取り組みました。
平成26年度土木学会賞について
         
  IIグループ(プロジェクト)
 
  • 『花崗岩を対象とした深度500mに及ぶ我が国初の「深地層の研究施設」の建設
    (高レベル放射性廃棄物の地層処分技術に関する基盤研究プロジェクトである瑞浪超深地層研究所における研究坑道掘削と地層科学研究)』
    概要
原子力利用に伴い発生する高レベル放射性廃棄物の地層処分技術に関する研究開発の一環として、深地層の科学的研究(地層科学研究)が進められています。今般、我が国初の花崗岩を対象とした「深地層の研究施設」の建設および研究開発の実施により、地下の調査技術や坑道の掘削技術など土木技術の発展に大きく貢献しました。
平成26年度土木学会賞について
 
  • 『京極発電所の建設(豪雪・積雪寒冷を克服して建設し、道民の生活を支えていく北海道初の純揚水式発電所)』
    概要
北海道虻田郡京極町に、道内初となる純揚水式発電所が北海道電力(株)により建設されており、そのうちの中核となる水車発電機等を設置する地下発電所本体部分(高さ46m、幅24m、奥行141mの大規模地下空洞)を構築しました。平成15年6月着工から2年休止期間を含め約10年という長期にわたり、積雪寒冷な過酷な条件のなか綿密な施工計画と高度な情報化施工により難易度の高い工事を成功させました。京極発電所は電力需要ピーク時における供給力として北海道における電力の安定供給におおいに貢献するものと期待されており、京極発電所1号機(出力20万kW)は平成26年10月1日に営業運転を開始し、現在は引き続き2号機(出力20万kW)の営業運転開始(平成27年11月予定)に向けて工事が進められています。

 
平成26年度土木学会賞について

 
■環境賞
  Iグループ(研究)
 
  • 『産業副産物である高炉スラグを極限まで結合材に使用した環境配慮コンクリートの開発』
    概要
コンクリート製造における二酸化炭素排出量の抑制と産業副産物の有効利用の促進のため、環境配慮コンクリートを開発しました。コンクリート製造における主な二酸化炭素排出源であるポルトランドセメントを、産業副産物である高炉スラグと100%置換することにより、温暖化ガスの排出を約80%削減できます。高炉スラグの大量使用は、コンクリートの強度発現の遅延や表面脆化等の問題からこれまで困難でした。今回、新たに開発した刺激剤の使用により、上記の課題を解決して高炉スラグの大量使用の長所である長寿命化、高耐久化が得られることを確認しました。また、施工環境の厳しい暑中や寒中でも従来のコンクリートと同様に施工できることを実証しました。
平成26年度土木学会賞について
  IIグループ(プロジェクト)
 
  • 『環境に配慮した国内最大の被覆型最終処分場エコパークかごしまの建設』
    概要
本施設は、被覆施設を備えた国内最大の最終処分場で、遮水工貫通部を少なくする設計、被覆による廃棄物の飛散防止、内部貯留水を発生させない構造、前処理による廃棄物の安定化、および埋立てガス排気による埋立地全体の早期安定化など、環境配慮ための多様な技術が導入されています。特に、多重遮水構造の採用と、埋立て廃棄物の安定化促進技術、区間単位でのモニタリング・管理手法に特徴があります。さらに、オープン型処分場よりも低いライフサイクルコストを実現し、環境配慮と採算性を両立する先駆的な成功事例となりました。
平成26年度土木学会賞について
         
■論文奨励賞(E2部門)  
 
  • 『塩害による腐食劣化予測に対する構造・鋼材腐食連成解析手法の構築
    鈴木 三馨(みか) 主任 (技術センター 土木技術研究所 土木構工法研究室 土木構造チーム)』 
    概要
本研究は、RC構造物の経年劣化の主原因のひとつである塩害による鋼材腐食に対して,その劣化予測に用いる構造・鋼材腐食連成解析手法を提案したものです。今後、本研究で示された手法が実用化されることでRC構造物の維持管理および耐久性設計の合理化に貢献することが期待されるとして表彰されました。 
         
         
■技術開発賞
 
  • 『高圧・高止水性セメントグラウト注入装置の開発』
    概要
本技術は、地下深部の高水圧環境下において湧水量を極力低減するために、高止水性(透水係数目標値:約1×10-8m/sec以下)のグラウト施工を目的として開発された技術です。ハード面では、耐摩耗性リターンバルブ、管内循環式二重管パッカー、小口径コアバーレル、注入材自動製造システム等の導入により、高止水性を達成するとともに、湧水処理コストと注入材廃棄ロスの低減によりコストダウンにも寄与します。また、ソフト面では、グラウト注入管理の全自動化を実施し、これまで培ってきた岩盤改良技術やノウハウを継承しています。通常のトンネルやダム工事の岩盤改良にも十分に活用できる汎用性の高い技術です。
平成26年度土木学会賞について
         
 
  • 『排水・湿潤連続養生によるコンクリートの耐久性向上技術(Wキュアリング)の開発』
    概要
本技術は、特殊な樹脂製型枠および透水シートから構成される型枠構造を用いることで、打込み直後にコンクリートから生じるブリーディング水や気泡を排出させる作用と脱型が可能な強度の発現を待つことなく、凝結終結後速やかにコンクリート表面に養生水の供給を行う湿潤養生を連続して行うことを初めて実現した養生技術です。
本技術の適用部材はコンクリート表層が緻密化し、耐久性が飛躍的に向上することから、新設構造物の信頼性を大きく向上させるとともに将来のメンテナンスコストを抑制することが可能であり、社会的貢献度が極めて高い技術です。
平成26年度土木学会賞について
         
         
■国際活動奨励賞
 
  • 『岡原 義典 次長(国際支店 土木部 積算室)』
    世界各地のプロジェクトに長年従事し、その赴任地への技術移転及び社会資本整備に多くの実績を残し、これからも国際貢献への活動が期待される日本人として表彰されました。
     

大成建設では、今後も土木工学の進歩発展あるいは社会資本整備に寄与できる、安全・安心のための付加価値の高い技術を提供してまいります。