ギリシア文明 アクロポリスの丘 紀元前430年頃
地中海沿岸の人々は、明るい海洋を舞台に文明を生み出しました。その最初がエジプト文明の影響を受けて発達したクレタ文明です。
その文明の流れはミケーネからギリシアへと引き継がれ、ギリシアにおいて、人類史上初めて人間の理想美を追究する文明にまで高められました。

ギリシアを代表する古代都市国家アテネ。民主制を生み、数々の優れた彫刻や芸術思想を生んだアテネの黄金時代を象徴するのがパルテノン神殿です。

アクロポリスの丘に、アテネ民主制を完成させた指導者ペリクレスが紀元前四百四十七年から十五年をかけて建設したものです。

そこには美を限りなく追求するギリシアの人々の思想が感じられます。建物の高さ、縦・横・長さのバランス、円柱の創り出すハーモニーを大切にしています。

当初、パルテノンは全体が鮮やかな彩色が施されていたと言われています。ベージュを基調として、赤や青で塗られ、数多くの彫刻で装飾されていました。
それは人間が天上の神に捧げた最高の造形美でもありました。
パルテノン神殿は、彫刻と建築が見事に調和した傑作として、今なお私たちの胸を打つのです。
 
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古代ギリシアのポリスの中心軸とされたアクロポリスの丘。そこにはアテネ市の守護神アテネに捧げられた美しい神殿があった。その名はパルテノン。史上初めて人間に理想の美を見たギリシアの魂がいたるところに結晶している。

明るい海洋を舞台に文明を生み出した地中海の人々。エジプト文明の影響を受けたクレタ文明に始まり、ミケーネ、そしてギリシアへと引き継がれて行った文明の流れは、ギリシアにおいて初めて人間にこそ理想の美を見る段階へと高められました。その思想は、一方で貴族制から民主制への移行を完成させ、数多くの彫刻や建築、芸術思想を生むアテネの黄金時代を開花させます。その頂点に開いた大輪が人類の美の極致と賞賛されるパルテノン神殿です。
この神殿は、対ペルシア戦争の勝利を感謝して守護女神アテネに捧げられたもので、アテネ民主制の完成者ペリクレスの総指揮のもと、彫刻家フェイディアスが監督し、設計はイクティノス、施工はカリクラテスが担当しました。
後世の人々が絶賛して止まない数多くの美的所産のうち、とりわけ神殿の正面を飾る群像彫刻は、いわゆる「エルギン・マーブルズ」として、ロンドンの大英博物館に、また、一部がアクロポリス美術館とパリのルーブル美術館に所蔵され、今日も人々の憧憬の的となっています。
さて、生まれたばかりのパルテノン神殿は、今日のような白色ではなく、ベージュを基調色として赤や青で鮮明に彩色されていたということです。
鮮やかな色彩と洗練された彫刻群。パルテノンは、まさに祈りの場であると同時に人間が神に捧げた最高の美的造形であり、彫刻と建築が高次元で調和するギリシア文明の最高傑作です。
 


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