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エジプト文明 アブシンベル神殿 紀元前3200年頃
ナイル川の流域に数多くのピラミッドを残した古代エジプト文明・・・。メソポタミア文明と同じ頃、ナイルがもたらす豊かな実りをもとに栄えた文明です。
二千五百年もの間、繁栄を続けたその歴史から、ラムセス二世が紀元前十三世紀に建てたアブ シンベル神殿をご紹介しましょう。
アブ シンベル神殿には、太陽の動きを計算した神々しいまでの演出が見て取れます。
光の扉が開かれると、ラムセスをはじめとする高さ二十メートルをこえる四体の像が姿を現します。
さらに、太陽の光は入り口から内部へと進入し、プタハ神や壁に書かれた神聖文字を照らしながら、奥へ奥へと進みます。
最後には太陽神ラーとともにラムセス二世を浮かび上がらせるのです。
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エジプト文明ミニガイド
全長6690km、緯度差で30度に達する世界最長の川、ナイル。そのほとりに立つ遺跡群は、ファラオたちの見果てぬ夢の証。最大の遺跡と謳われるアブ
シンベル神殿の入り口に立って、ラムセス二世の抱いた夢を味わってみよう。
エジプト文明は、前項のメソポタミア文明がチグリス・ユーフラテス川を母胎としたように、ナイル川の氾濫がもたらす肥沃な土壌に依って栄えた文明です。
ここで紹介するラムセス二世というファラオ(王の称号)は、古代エジプト第19王朝の三代目の王で、65年という永きに渡って在位し、国威発揚戦争と巨大建造物に情熱を傾けた人でした。ラムセス大王とも呼ばれ、征服王、建築王として有名です。そして、彼がその威信を示すために建てた八カ所の神殿の中で最大の建造物が「アブ
シンベル神殿」なのです。
巨大な岩山を利用して造り上げられた神殿は、高さ36m。完成までに14年が費やされました。造成に当たってラムセス二世は、巧みに太陽の動きを計算し、見る者の目により神々しく映る神殿を造り上げようとしています。
太陽が照らす神殿にまず20mを超える4体の像が見えてきます。太陽の光は次第に神殿の内部へと入り、プタハ神や壁の神聖文字を照らし出しながら奥へ奥へと進みます。そして、最後には太陽神ラーとともに座しているラムセス二世自身の像を神々しく浮かび上がらせるのです。
古代エジプトの人々が信仰したのは太陽神ラー。ラムセス二世は、太陽の光を演出することでラーと自分が一体であるかのように印象づけることを願ったのです。神殿に残る象形文字には「わが名は王者の王、ラムセスなり」というラムセス二世の言葉が刻まれています。
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