日本列島の南の島にうかぶK島。この貴重(きちょう)な自然(しぜん)を守るために、地下ダム工事には努力(どりょく)や工夫(くふう)がなされている。
 川のないこのK島では、たよりになるものは地下水だけ。しかし、島は石灰岩(せっかいがん)でできているため雨水はすぐに流れてしまう。そこで、雨水を地中にためるために地下ダムをつくることになった。山の表面をけずりとり、その上から穴(あな)をほり、セメントを流し込む工法だ。
 しかし、その山には町の条例(じょうれい)で保護(ほご)されている美しいチョウ、オオゴマダラがすみ、そのチョウに必要(ひつよう)な植物、ホウライカガミが自生している。何とか山を残(のこ)してほしいという町の人々の願(ねが)いから、トンネルをほって作業を進める工法が考え出された。コストや時間より、環境(かんきょう)が最優先(さいゆうせん)されたのだ。