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交流インピーダンス測定による鉄鋼面塗装材の劣化予測

久保田 浩*1・髙橋 愛枝*1・光木 史朗*2・木場 将雄*3・山本 知弘*3・中尾 正純*4

Using Inpedance Measurements to Predict the Deterioration of Steel Painting Materials

Hiroshi KUBOTA*1, Yoshie TAKAHASHI*1, Shiro MITSUGI*2, Masao KOBA*3, Tomohiro YAMAMOTO*3 and Masazumi NAKAO*4

研究の目的

屋内の鉄鋼面塗装材の劣化予測のための評価手法として,交流インピーダンス測定を取り上げました。そして,各種塗装材による促進腐食試験を実施し,交流インピーダンス測定結果を用いて劣化予測を実施し,目視評価と比較しました。さらに,現地調査を行い,交流インピーダンス測定の現場への適用性について検討しました。

技術の説明

塗膜の交流インピーダンスを経時的に測定し,単回帰分析することにより,鉄鋼面塗装材の塗膜寿命を予測します。これまでの目視による劣化度の評価では定量的な診断が難しく、診断結果にエキスパートの判断が必要で個人差がありましたが、個人差が出にくく定量的に評価することができます。

主な結論

交流インピーダンス測定は,実環境においても劣化評価できることから,現場適用が可能であることが分かりました。また,実環境における鉄鋼面塗装材について経時的に実施することにより,塗膜の劣化時期について,より合理的な評価を行うことができると考えます。

*1 技術センター 建築技術研究所 建築構工法研究室
*2 原子力本部 原子力技術第一部
*3 関西電力(株)
*4 (株)環境総合テクノス