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BIM-VR連携システムの開発

システム概要と適用事例

佐藤 康弘*1・高取 昭浩*2・長瀧 慶明*1・森川 泰成*3

Development of Integrated System Using BIM and VR

Outline of System and Examples of Application

Yasuhiro SATOH*1, Akihiro TAKATORI*2, Yoshiaki NAGATAKI*1 and Yasushige MORIKAWA*3

研究の目的

建築物の性能は,設計仕様で決まることが多く,設計者が,建築の専門的な知識に普段接していない発注者に対して設計コンセプトを正確に伝えて意図を確認するという行為は,極めて重要です。そこで,計画・設計段階の建築物の性能の評価を行う際,発注者の観点で建築空間を様々な視点で体感し,必要な情報を必要に応じて適切に提示し評価することが可能なBIM-VR連携システムを開発しました。

技術の説明

設計者が作成したBIMのモデルは,質感を高めた上でFBXフォーマットに変換し,VRシステムに取り込むことで、設計仕様としての属性情報の提示とともにHybridvision(VRシステム)での仮想体感を実現します。更に,Hybridvisionに取り込んだBIMのモデルを変換することでビューアシステムで閲覧・確認することができます。
ビューアシステムは,Windows-PC上で設計者が作成したBIMのモデルを設計仕様としての属性情報とともに評価者自身が直感的な操作で自由自在にウォークスルーしながら様々な視点で閲覧・確認することができます。特に,Hybridvisionのような大規模なシステムを必要とせず,評価者のPC環境で設計情報を三次元で容易に確認することができます。

主な結論

計画・設計段階におけるBIMを活用したHybridvisionとの連携機能およびビューアシステムを開発しました。本システムは,計画・設計段階での活用の他,施工段階,竣工後の維持管理段階まで適用することができます。

*1 技術センター 建築技術開発部 ニューフロンティア技術開発室
*2 設計本部 テクニカルデザイングループ
*3 技術センター 建築技術研究所