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ダムIT化施工の研究・開発

建設ICT 4D-DIS(4 Dimensions-Dam Information Service)の開発

松本 三千緒*1・氏次 努*2・小山 哲*3・宮崎 裕道*1・近藤 高弘*1・片山 三郎*1

Research and Development of Dam Construction IT System

Construction ICT Development of 4D-DIS (4-Dimensions Dam Information Service)

Michio MATSUMOTO*1, Tsutomu UJITSUGU*2, Satoru KOYAMA*3, Hiromichi MIYAZAKI*1, Takahiro KONDOU*1 and Saburou KATAYAMA*1

研究の目的

国土交通省では施工技術の革新を目指し,ICTによる情報化施工推進会議を発足し活動を行っています。この状況に対応するべくダムIT化施工システム(4D-DIS)を開発しました。その技術戦略として,
①品質保証の確立(顧客ニーズ対応)
②変更履歴の蓄積(トラブル等への早期対応)
③情報共有化(顧客へのワンデーレスポンス,省力化)
④電子納品対応(顧客ニーズ対応,省力化)
を掲げて,新たなサブシステムの開発および国交省の方針に則ったICT総合システムを開発しました。

技術の説明

本開発の中心は,4D-DIS(4 Dimensions - Dam Information Service)により,施工ヤードの座標と時刻(X,Y,Z,T)により施工情報を統合化し,必要情報の高速検索・出力・情報共有を可能にすることです。また,近年注目されている台形CSGダムに対しては,CSG締固め時間管理システム(材料トレース),法肩転圧管理システム,CSG材料粒度分布解析システムにより高品質な施工管理を実現できます。

主な結論

現在,実証実験(億首ダム:台形CSGダム施工)により性能・効果を検証中であり,施工情報のリアルタイムな収集とデータベース化,顧客との情報共有の迅速化(ワンデーレスポンス)などに活用されています。

*1 技術センター 土木技術開発部 土木技術開発プロジェクト室
*2 土木本部 土木技術部
*3 技術センター 土木技術研究所 土木構工法研究室