最先端ＶＲ（バーチャルリアリティ）システム「Hybridvision」の開発

システム概要と適用事例

佐藤 康弘^＊１・大黒 雅之^＊２・長瀧 慶明^＊１・森川 泰成^＊２

Development of "Hybridvision" - an Advanced Virtual Reality (VR) System

Outline of System and Examples of Application

Yasuhiro SATOH^*1, Masayuki OGURO^*2, Yoshiaki NAGATAKI^*1 and Yasushige MORIKAWA^*2

研究の目的

建築・都市を評価する際，建築物のデザインを中心に評価されていましたが，ここ数年安全性や快適性などの性能が重要視されつつあります。従来，建築デザインには，「図面・パース・模型」，各種の性能予測には，「シミュレーション結果の二次元表現」等が検討手段として用いられていました。そこで，ＶＲ技術を用いて，建物のデザインに各種シミュレーション結果（気流，温熱，照明，音，建物の揺れ他）を融合表示し建物の性能を総合的に予測評価することを可能とした最先端ＶＲシステム「Hybridvision」を開発しました。

技術の説明

Hybridvisionは，計画・設計・施工段階での建物や都市をその性能（居住性，快適性，安全性等）とともに仮想体感できるシステムです。
本システムは，大型スクリーン（高さ2.4m×幅5.6m）上の映像を専用の眼鏡を着用することで立体視でしかもリアルスケールで確認することができます。

主な結論

Hybridvisionを用いて，今回紹介したデータセンター，市街地の他，クリーンルーム，美術館，病院，研究所など様々な建物用途に適用し，計画時の問題点の抽出や関係者間のコラボレーション，アイデアの創出，早期合意などの有効性を確認いたしました。
今後は，VR化までのスピードアップを更に高め，積極的に展開していきます。