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プレスリリース

地域環境に適合した在来種植物を組み合せた「群集マット」を開発

多様な草のマットで、良質な緑地を容易に創出

2018年7月6日


 

大成建設株式会社

 大成建設株式会社(社長:村田誉之)と苗木生産会社である株式会社グリーンエルム(社長:西野浩行)は、東京農業大学の中村幸人名誉教授指導のもと、地域環境に適合した在来種※1植物を組み合せた「群集※2マット」を共同で開発しました。都市部の外構計画において、多様な草を予めマットで育成することにより、その地域に適合した良質な緑地を容易に創出することが可能となります。

 近年、都市部において、緑地の創出や生物多様性向上の要望が高まっており、その地域本来の生態系に配慮した在来種による植栽が行われるケースが増加しています。そのため外構工事の計画段階において地域性を確保した植物を導入することが重要となりますが、適用可能な在来種植物は流通している種が少ないため、計画通りに実現することが困難でした。また、従来の方法では、現場で植物の苗を個別に植えるため、竣工時点で植栽密度が低いことから景観が優れず、また植栽の隙間部分に外来種が侵入することにより除草等の管理に多くの手間がかかるという課題がありました。そこで、当社はこれらの課題を解決するため「群集マット」を開発しました。

 「群集マット」の特徴は以下のとおりです。

(1) 安定性・持続性に優れた緑地創出が可能
 「群集マット」育成のために計画地の環境に適合する草を群集に基づいてデータベース化しました。そこから選定した草の種子や株を採取・育成することにより、自然界の草の組み合わせを実現できるため、病害虫の発生や外来種の侵入に強く、安定性・持続性に優れた緑地を創出することが可能となります。薬剤や除草手間が削減できるため、管理費低減の効果も期待できます。
   
(2) マット化により、竣工時の景観向上に貢献
 多様な在来種植物を予めマットで育成しているため、植栽密度が高く、従来の方法と比較して、現場に導入した時点で裸地が少ないのが特徴です。このため竣工時の景観を大幅に向上させ、また植物が密生していることから外来種植物を侵入させにくくできます。
   
(3) 凹凸型トレーにより、良質な「群集マット」の育成が可能
 在来種植物をマット化する過程で、独自形状の凹凸型育苗トレーを使用します。排水性と通気性に優れたマットを形成できるため、根の健全な育成が可能となり、密実で良質な「群集マット」の育成ができます。また、施工の際は芝のマット(単一植物)と同等の施工性を有しているため、工事の効率化を図れます。
   
(4) 地域の生物多様性に貢献
 多様な在来種植物を組み合わせていることから、様々な生物の生息が見込め、都市部において生物多様な環境を創出することが期待できます。

 今後、当社は、本技術をさまざまなプロジェクトで積極的に展開することにより、地域に適した緑地の創出を支援し、豊かな生物多様性を備えた社会の実現を目指してまいります。

  
※1 在来種
 ある地域に従来から生息・生育している固有の植物の種類で、「外来種(植物の場合は帰化植物ともいう)」に対して用いられる。一般的に、災害や人為的に壊された生態系、植生など自然の回復には、気候風土に適合しているこれらの種類を用いるのが良いとされている。
   
※2
群集
植物社会学における群落分類の基本単位。
群集ごとに高木層〜亜高木層〜低木層〜草本層が規定されている。
 

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