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プレスリリース

地中連続壁の高性能継手「T-Scut ジョイント」を開発

継手用空間の設置と切削工法を適用し、継手の施工性と信頼性を向上

2018年4月26日


 

大成建設株式会社

 大成建設株式会社(社長:村田誉之)は、鉄筋コンクリート造地中連続壁を構築する際の壁体材料(以下、エレメント)を繋ぐ鉛直継手の施工性と品質の向上を可能とする、高性能継手「T-Scutジョイント」(※ Taisei Smart cutting joint)を開発しました。

 従来、地中連続壁の構築に剛結継手を用いる場合には、エレメント間の継手部を防護した上で施工するための空間が必要となるため(添付図参照)、この空間の確保と継手部の防護に対して、先行エレメント施工時の継手空間へのコンクリート漏れ防止や後行エレメント施工時の継手鉄筋保護のための防護板設置などの仮設工事に多くの資材や作業手間がかかりました。また、仮設資材や作業手間が多く複雑であることから、施工性の低下や、継手部の躯体品質確保が難しくなる要因となっていました。
 そこで当社は、先行エレメント端部への継手用空間の設置と、後行エレメント構築部の掘削と同時に先行エレメント端部のコンクリートを切削することで、施工性と信頼性を向上させた高性能継手「T-Scutジョイント」を開発し、その効果を検証しました。

 「T-Scutジョイント」の施工手順は以下に示すとおりです。まず先行エレメント端部に閉塞した継手用空間を予め仕込み、コンクリートを打設します。続いて後行エレメント施工時に、先行エレメント端部のコンクリートを切削することにより継手用空間を開放し、後行エレメントのコンクリートを打設して一体化します。この継手用空間に構造機能(面内せん断補強)や止水機能(止水板の設置)の仕組みを取り入れることで、施工性に優れた高機能な継手を構築します(添付図参照)。「T-Scutジョイント」の採用により、山留め壁、地下外壁、耐震壁、壁杭の機能を併せ持つ地中連続壁を一体として構築し、建物外周空間を有効に利用することができ、また超高層や長大スパンといった高軸力建物の設計が容易となります。

「T-Scutジョイント」の特徴は以下のとおりです。

(1) 継手の製作手間、施工手間が従来の剛結継手の1/10程度となり、省力化が図れるとともに、継手関連仮設工事の大幅な削減により、地中連続壁全体コストのおよそ10%を削減できます。
(2) 継手納まりの簡素化と、関連仮設工事の削減により、施工性とともに継手部の躯体品質の信頼性が向上します。
(3) 本継手では、適用壁厚・深度に制限を受けることなく施工が可能です。
(4) 継手用空間に「止水板」を組み込むことで、止水性を高めた高品質な地中連続壁を構築でき、地下駅などの地下空間において地中連続壁の本体利用が可能となります。

 なお、本継手を活用した工法は、大成式連続地中壁構築工法(TUD工法: Taisei Underground Diaphragm Walls Construction System)」として、2017年6月30日に日本建築センターの性能評価(BCJ評定-FD0568-01)を取得しました。ここでは、継手用空間の仕切板に頭付きスタッドを設け、面内せん断補強としての構造機能を持たせています。(添付図参照)

 今後、当社では、本技術を地中連続壁の継手方式のラインナップに加え、杭(壁杭)や地下外壁の設計・施工の自由度を高め、超高層ビルや市街地の地下空間等への地中連続壁工法の適用拡大を図ります。

   

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