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プレスリリース

循環式養液栽培方式を用いた壁取り付け型緑化システムを開発

壁面規模に合わせて自由に配置でき、維持管理作業を軽減

2017年8月21日


 

大成建設株式会社

 大成建設株式会社(社長:村田 誉之)は、中国電力株式会社エネルギア総合研究所(所長:平野 正樹)と共同で、循環式養液栽培方式を利用した壁取り付け型緑化システムを開発しました。

 壁面緑化は、建物壁面に繁茂した植物により直射日光を遮るため、都市部でのヒートアイランド現象の抑制技術として有効です。また建物に緑の景観を付与する手法としても着目されています。一方、壁面に沿ってプランターを設置するため比較的土壌が乾燥し植物が枯死しやすく、また施肥など植生を維持管理する作業に手間がかかるという課題がありました。
 そこで、両社は共同で、循環式養液栽培方式を適用し、プランター底面から養液を回収し循環させる排水管を備えた壁取り付け型緑化システムを開発しました(図-1参照)。

 本システムは、建物の壁面規模に合わせて複数のプランターを縦・横方向に連結し、自由に配置できる壁取り付け型の緑化システムで、プランター上部にメッシュ状の登はん補助材を設置し、そこにつる植物を繁茂させて壁面を緑化します。
 2016年10月より当社技術センターにて実施している本システムの実証試験において、植物の生育状況、給排水設備の作動状況、給水量や施肥量などの管理状況、暑熱緩和効果など2年間の調査により、本システムの有効性を検証中です。

本システムの主な特徴は以下のとおりです。
(1) プランターの上下部に配置した給排水管を通して養液を均一に供給し、効率よく循環利用できるため、植物が良好に繁茂し、施肥や設備の清掃など維持管理作業が容易となります。また、意匠性に配慮し、プランター底面に水平排水管を格納し、排水管が外から見えない構造になっています(図-1、2参照)。
 
(2) 壁面の規模に応じて選定した給排水管とポンプを用いて、各プランターに養液を均一に供給することで、栄養分が植物に行き渡り、繁茂を促進できるため、プランターの縦方向配置を従来の高さ1m間隔から2m間隔に拡げた広範囲でも、安定した緑化面を提供することができます(図-2参照)。
 
また、これまでの試験結果から、以下の効果が明らかになりました。
(3) 循環利用により、良好な植生や維持管理作業の軽減が確認され、また養液や水道の使用量を抑えることができるため、従来の壁面緑化での人力による粒肥散布や連続給水に比べ、運用コストについて約15%程度の削減が見込めます。
 
(4) 暑熱緩和効果については、北東面での緑化の有無により、夏期晴天日に壁面表面温度が平均で約1℃前後(最大で1.5℃)緩和されており、緑化の有効性が確認されています。
 

 今後、両社では、実証試験で得られる知見に基づき、設置条件に適した本システムの構成や運用・維持管理方法などをさらに検証し、2018年度に本システムの実用化を目指します。

図-1、2に示すように、肥料成分を含む養液をプランター上部に配置した定流量型の給水管より均一に供給し、栽培槽を浸透した養液の余剰水は底面の排水勾配と縦排水管を通してプランター外に排出され、底面に設けた水平排水管で受けてタンクに回収し、ポンプで循環利用する方式。
     
循環式養液栽培方式を用いた壁取り付け型緑化システムを開発
 
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