ホーム > 会社情報 > プレスリリース > 2015年 > 建築物補強・増設のための鉄筋挿入・定着工法「Post-Head-Anchor®」を開発


文字のサイズ
  • 小
  • 中
  • 大

プレスリリース

建築物補強・増設のための鉄筋挿入・定着工法「Post-Head-Anchor®」を開発

耐震性能が大幅に向上

2015年10月26日


 

大成建設株式会社

 大成建設株式会社(社長:村田誉之)は、既設コンクリート建築物の補強・増設のための鉄筋挿入・定着工法「Post-Head-Anchor®」(ポスト ヘッド アンカー)を開発しました。これにより、建築物の耐震性能が大幅に向上します。

 建築物の増改築において耐震補強を行う場合には、既設建築物に新たに構造体を接合する方法などが取られています。この際、既設建築物と構造体との間で鉄筋に作用する引張力※1を確実に伝達することが必要となります。しかし、これまでのボルトや留め具などを機械的あるいは接着剤で躯体に固着する「あと施工アンカー」工法は、主にせん断力※2の伝達が対象であり、引張力の伝達には用いることができませんでした。
 そこで大成建設では、既設と新設躯体を鉄筋挿入・定着により接合し、地震時に発生する引張力を躯体間で確実に伝達することで建築物の耐震性能を大幅に向上させる工法「Post-Head-Anchor®」を開発しました。
 本工法は、図2に示すとおり、(1)既設コンクリート躯体を削孔、(2)その孔内に特殊モルタルを圧入充填、(3)充填された孔内に、鉄筋径よりもやや大きなプレート(定着板)を端部に付けた鉄筋「Post-Head-Anchor®」を挿入して定着する工法です。

「Post-Head-Anchor®」の特徴は以下のとおりです。

(1) 本工法では、実験により地震時の鉄筋とコンクリート間の伝達力を検証してコンクリート躯体への鉄筋挿入長さを決定しており、躯体間で確実に引張力が伝達できます。
(2) 地震時などの短期的に生じる引張力に対してだけでなく、常時に生じる引張力の伝達も可能で建築物の安定性が確保されます。
(3) 定着部の施工には、土木分野ですでに実用化し、実績も豊富な後施工せん断補強鉄筋を用いた「Post-Head-bar®」工法の使用材料、削孔、モルタル充填などの技術を応用しており、高い施工信頼性が得られます。
(4) 既設建築物への躯体の増設、床や設備の増設など、リニューアルや改修にも適しています。

 

 なお、本工法は (一財)日本建築センターの一般評定を取得しているため、増改築等で建築基準法の確認申請が必要な建築物にも直ちに適用することが可能です。

 今後は、発電所等の重要施設の地震・津波時対策として、建屋の安定性確保など既設コンクリート建築物の補強・増設工事への適用を目指すとともに、一般的な建築物の増改築や耐震補強工事にも順次適用していく予定です。


 
※1 引張力
柱部材に作用する断面力
  地震などにより柱や壁が水平方向に動く場合、柱の上下や壁の周辺などの固定部分に生じる上下に引き抜こうとする力のこと。
逆に、圧縮力は上下に押し込もうとする力。
地震時は水平方向で左右に動くため、これらの力は方向を変えて繰り返し作用する。
※2 せん断力
  地震などにより柱や壁が水平方向に動く場合、固定部分に生じる引張力や圧縮力に対して、直交する向きで逆方向にずれるように働く力のこと。
   


 
柱部材に作用する断面力


 
柱部材に作用する断面力



 

ページ上部へ