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プレスリリース

水抜きボーリングの圧力損失を考慮した解析手法『T-WELL_FLO』を開発

− 山岳トンネル工事で効果的な排水対策が可能に −

2015年5月25日

 

大成建設株式会社

 大成建設株式会社(社長:村田 誉之)は、山岳地帯のトンネル工事において、高圧・大量湧水が発生すると予測される場合の排水対策として行う水抜きボーリングの圧力損失を考慮した排水効果を解析する手法「T-WELL_FLO」を開発しました。水抜きボーリング孔の数や配置、径・長さなどを最適に計画・設計することができるため、より効果的で安全な排水対策が可能となります。

 山岳トンネルの施工中に高圧・大量湧水が発生すると、トンネル切羽の崩壊や水没などの可能性があり、工費・工程・安全に重大な影響を及ぼしかねません。そこで、高圧・大量湧水が発生と予測される場合には、事前の排水対策として水抜きボーリングを用いることがあります。

 しかしこれまでは、ボーリング孔内を流れる水とボーリング孔の間で発生する、摩擦抵抗による圧力損失(図1)を考慮せずに水抜きボーリングの設計・計画をしていたため、当初の計画通りの水抜き効果が得られないケースがありました。

 このたび、大成建設は、水抜きボーリングの計画・設計段階で、地盤中の地下水の状態を表す「3次元地下水浸透流モデル※1」と、ボーリング孔内の「管路内流体解析モデル※2」とを連成解析※3することにより、様々な条件によって変化する排水効果を予測することができる解析手法を開発しました。

【圧力損失を考慮した解析手法「T-WELL_FLO」】

水抜きボーリングの圧力損失を考慮した解析手法『T-WELL_FLO』を開発
 

 既往の湧水事例に今回開発した手法を適用して解析したところ、現場で生じた湧水量変化が正確に再現でき、ボーリングの状態に合わせて変化する圧力損失を詳細に確認することができました(図2)。
大成建設は、今後、高圧・大量湧水が予想されるトンネルプロジェクトに対して、「T-WELL_FLO」を積極的に適用し、効率的で安全な排水対策を提案、実施していきます。

※1   3次元地下水浸透モデル
地盤中の地下水の流れを解析する方法。砂粒子間の隙間などを流れるゆっくりとした水の流れ(層流)を考慮する。地盤材料の水の通しやすさ(透水係数)や地下水位の情報などをもとに、広い範囲の地下水圧の分布や地下水流速などを解析する。
     
※2   管路内流体解析モデル
ボーリングなどの円管内の流れを解析する方法。管路内での壁面と流体の間の摩擦や、乱流と呼ばれる速い水の流れに伴って生じるエネルギー損失などを考慮する。
     
※3   連成解析
複数の異なる現象をお互いの影響を考慮しながら解析する方法。流体と構造物の連成では、流れが構造物を変形させ、変形により発生した流体の力がさらにまた構造物を変形させるというように、お互いの解析結果が影響をおよぼし合っているような状況に基づき解析を行う。
 
水抜きボーリングの圧力損失を考慮した解析手法『T-WELL_FLO』を開発


 

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