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プレスリリース

シールドトンネルの掘進を高精度の三次元シミュレーションで再現

〜 シールド地上発進の掘削影響評価を三次元解析 〜

2010年9月13日

大成建設株式会社

 大成建設(株)(社長:山内隆司)は、土被りの浅いシールドトンネルの掘進時における周辺地盤の挙動を精度良く再現することのできる三次元シミュレーション技術を開発しました。当社が茨城県神栖市にて実施したシールド地上発進実験の掘削影響評価にこの技術を適用し、掘削時の地表面沈下や側方変位などを定量的に再現できることを確認しました。

シールドトンネル掘削時の地盤の変形を数値解析により評価する場合、通常はトンネル横断面を対象とした二次元解析を実施します。しかし、二次元解析では、トンネルの切羽土圧の効果や切羽前方の変位を正確に反映することができず、地表面沈下など地盤変位の高精度な予測が難しいという課題がありました。また、三次元的な地形や地質構造を考慮することができませんでした。近年、道路や鉄道のトンネル工事の工期短縮、工費縮減に貢献できる工法として、土被りが全く無い状態から掘進を開始するシールドマシンの地上発進が提案されてきていますが、このような掘進に伴って土被りが変化する条件下では、従来の二次元解析では適切に地盤挙動を再現することが困難でした。そこで、この度、トンネルと地盤の三次元的な構造と切羽土圧などの施工条件を忠実に再現できる三次元シミュレーション技術を開発しました。
今回開発した三次元シミュレーション技術では、シールドマシンの掘削による地盤変形の支配的な要因である、(1)切羽土圧、(2)カッタフェイスとシールドマシン本体の外径差に起因する余掘り、(3)シールドマシン本体と地盤間の接触条件、および(4)シールドマシン通過後のテールボイドの発生と裏込め注入過程を、実際の施工条件を忠実に反映して、解析することができます。
本手法の妥当性を検証するために、シールドマシンの地上発進実験の再現解析を実施しました。その結果と実験時に取得した計測結果を比較したところ、地表面沈下量や沈下を生じる範囲について定量的に再現できることを確認しました。また、側方変位についても、その変形モードや変形量が計測結果に良く整合することがわかりました。
本技術により、道路や鉄道などの地上発進方式によるシールドトンネルなど、土被りの小さい条件におけるシールドトンネルに対して、事前に地盤の変形挙動や掘削影響範囲を予測し、地盤改良や遮断壁などの掘削影響低減対策工の検討を合理的に行うことが可能となります。
今後は、シールドの地上発進や低土被り施工のシールドトンネルに対し、本技術を適用していく予定です。特に重要構造物が近傍に存在するプロジェクトについて本技術による影響予測が有効であると考えています。

 

以上

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