半導体工場などの生産機能を守る

―クリーンルーム用床免震システムの開発―
 
【2003年3月25日】
大成建設株式会社


 大成建設(株)(社長:葉山莞児)はこのたび、半導体系クリーンルーム用の高性能床免震システムを開発いたしました。これにより、頻発する中小規模の地震から半導体工場などの地震に敏感な生産装置や製品、継続的生産機能を保護することが可能となります。
 
 半導体工場で使用される生産装置の中には地震に非常に敏感な装置があり、震度4程度の中小規模の地震で支障をきたす場合も有ります。従来の床免震システムは、大規模の地震時の保護・安全を主な目的としており、地震に敏感な生産装置に適用するという特殊な条件を満足できるものではありませんでした。
 
  本床免震システムは、そのような地震に非常に敏感な生産装置が置かれる部分に局所的に適用し、中小規模の地震時に生産機能を保護する目的で開発されたもので、床面の水平2方向にレールと車輪で滑動する免震支承を設置し、床パネルを鉄骨根太に緊結することで床面の剛性を高め、システム全体としての高い免震性能を発揮するものです。具体的には、震度4程度の中小の揺れからすべりだし、震度5程度の中規模の揺れに対しては80gal程度、震度6程度の大規模な揺れに対しても100gal程度にまで揺れを低減させるという、高い免震性能を振動実験で確認しています。
 
 また、クリーンルームの生産装置への適応性としては以下の通りです。
 ・ クリーンルーム環境へのアウトガス汚染(半導体製品へ悪影響を及ぼす分子レベルの汚染)がない
 ・ 生産装置に配管類を接続しても高い免震性能を保つ
 ・ シンプルかつ省スペースの免震支承で床下配管がしやすい
 ・ 上載重量によらず免震性能が一定し、また、ねじれ振動が起きないので、段階的に生産装置を実装することができる
 
 今後、本床免震システムを半導体工場などの新築や既存リニューアルに対して積極的に提案していきます。


gal:加速度の単位(cm/s2