都市再生に向けた地下立体交差の新技術

−大断面分割シールド「ハーモニカ」工法の開発−
 
  【2003年4月9日】
大成建設株式会社
石川島播磨重工業株式会社
石川島建材工業株式会社


 大成建設(株)(社長・葉山莞児)、石川島播磨重工業(株)(社長・伊藤源嗣)と石川島建材工業(株)(社長・児玉光弘)は都市再生に向けて、地下立体交差の新技術「ハーモニカ工法」を開発しました。矩形の大断面を小断面に分割して、一台の小型シールドマシンで複数の断面を繰り返し掘削することにより、長距離、曲線のアンダーパスを非開削で掘ることが出来、施工中の渋滞緩和や安全で低コストの施工が可能になります。また、新しく開発したマシンは矩形断面シールドとして使用することも可能であるなど、非開削トンネルの施工領域を拡げます。
 
 
 鉄道や道路の地下立体交差を非開削工法で施工する場合、シールド工法を除く従来工法では直線施工しかできなく、距離も50〜100mと短いものに制約されていました。一方、操車場を横断したり、鉄道横断部の前後の道路などから数百mを地下立体交差で施工するにはシールド工法に限定せざるを得ませんでした。しかし、従来の大断面シールド工法では掘削距離が限定されることで経済性がネックとなります。そこで大断面を小断面に分割し、一台のシールドマシンで複数の断面を繰り返し掘削し、最後に壁を一体化する本工法は、マシンを小型化でき、セグメントを薄肉化することで全体の工事費を抑えことが可能となります。
 
 
 マシンは新たに開発した揺動型シールド機により、2枚のブーメラン型カッタを揺動させることで安価に矩形断面が掘削できる他、小断面に分割された内部のセグメントは最終的に鋼殻である構造部材(鉄骨)として再利用します。
  
 
  ハーモニカ工法には以下の特長があります。
(1) 100mを超える施工が可能
(2) 曲線施工が可能
(3) 大型のシールド機と比較してマシン価格が低いため、工事費は安価となる
(4) 部分的な施工が可能なため、作業帯を縮小することで地上交通の渋滞緩和に役立つ
(5) 密閉型の機械を使用するため、地表面の沈下に与える影響は少ない
(6) 一つの断面が小型のため土被りを浅くとれる
(7) トンネルの分岐部にも利用できる
 
 
 今後は、鉄道横断、地下立体交差のほか、大深度地下におけるトンネルの分岐などに提案していくほか、シールド単独でも、矩形シールドとして地下道、共同溝、鉄道の交差部などに積極的に提案していきます。
 
 

 
    

【ハーモニカ工法 イメージ図】