「プラント施設の地震リスク評価システム」を開発

−対策の前後を効率的に定量評価−
 
【平成14年6月26日】 大成建設株式会社


 大成建設(株)(社長・葉山莞児)は(株)篠塚研究所(所長・篠塚正宣)と共同で、石油化学施設や製造施設などのプラント施設を対象とした地震リスクを効率的に評価する「プラント施設の地震リスク評価システム」を開発しました。
 
 
 両社では構造物・施設の耐震性能評価や効果的な地震対策を提案することを目的として、阪神大震災以前から地震リスクマネージメント手法(SRM)を提唱してきました。しかし、SRM手法は評価地点の地震動の大きさと発生頻度の関係を表す地震ハザード評価、構造物個々の地震に対する脆弱性を表すフラジリティー評価、そして多様な被害形態となる施設全体の損失評価等の検討を必要とし、評価結果を出すために多大な労力を必要としていました。
 
 本システムは評価対象をプラント施設に特化し、これまでに蓄積してきた機器・設備の地震に対する脆弱性、そして火災被害等の2次被害を含めた被害形態のモデル構築に関するノウハウをデーターベース化およびプログラム化しました。さらに開発済の日本全国9,000余りの地震情報を、本システムに組み込むことにより、地震源に対する地震リスクを効率良く評価することが可能となりました。評価結果は平均的な損失額だけではなく、地震保険の設定に有用な判断情報も提供することができます。
 
 本システムを利用することにより、リーズナブルな評価コストでプラント施設の地震被害低減のための効果的な対策案を提案することが可能であり、多くのプラント施設に適用していきたいと考えています。今後はプラント施設特有の派生的被害として、火災による有害物質の拡散、可燃性溶液の土壌汚染や海域への拡散等をリスクとして捉え、評価できるシステムを構築していく予定です。