電子地図情報を地震防災に活用

−GISを用いた地震被害予測システムの開発−
 
【平成14年8月28日】 大成建設株式会社


 大成建設(株)(社長・葉山 莞児)は、GIS(数値地理情報システム)を利用した地震被害予測システムを開発しました。このシステムはWindowsパソコン上で利用することができ、ユーザーは検討地域、想定地震を選択するのみで地震動強さ(最大加速度値や震度など)や液状化危険度等の地震被害予測結果を画面上でビジュアルに確認することができます。日本全国に適用可能です。
 
 
 1995年兵庫県南部地震の「震災の帯」に見られるように、地震の被害は地形や地盤条件によって狭い地域でも大きく異なり、これらの影響を詳細に考慮する必要があります。しかし、従来の地震被害予測システムでは、国土地理院によって作成された日本全国を1km四方に区分したGISデータが利用されていることが多く、より精度の高い予測が求められていました。そこで当社では、国土地理院から発行されている「土地分類図」を数値化し、日本全国すべての地域を500m四方に区分した新たなGISデータを作成し、これを用いた地震被害予測システムを開発しました。これにより、対象地域の地形・地盤条件を従来よりも詳細に評価することができ、町丁レベルでの精度の高い地震被害予測が日本全国を対象に容易に評価できます。

 本システムではユーザーは検討地点、想定地震を選択するのみで被害予測計算ができ、予測結果を道路地図等と併せてパソコンの画面上でビジュアルに確認することができます。よって、地震防災対策の立案や耐震改修工事の促進などに利用していくことが可能です。
 
 
 本システム上には、当社の主要な施工物件のデータベースも登録されており、今後は当社の全国各支店の地震防災対策における事前および地震直後の復旧計画にも活用して行く予定です。
 


補足資料:500mメッシュデータについて
 
 
 これまでに発表されている同様のシステムでは、国土地理院から公開されているGISデータが使用されていました。国土地理院から公開されている国土数値情報は、日本全国を1km四方に分割し、各メッシュで最も大きな面積を占める地形を代表値として使用しています。
 
 
 


で示す場所は実際には、揺れにくい山地上にあります。従来から用いられている1km四方のGISデータでは揺れやすい平野に分類され、実際よりも大きな揺れになると評価されます。しかし、本システムで用いているGISデータは500m四方で地形を分類していることから、対象地点の地形をより正確に評価することができます。
 
 ●資料