軟弱地盤上の建物や高層ビル建築で杭数量を大幅削減

−「パイルド・ラフト基礎の耐震設計技術」を開発−
 
【平成13年6月7日】 大成建設株式会社


 大成建設(株)(社長・葉山莞児)はこの度、軟弱地盤上の建物や高層ビル建築において基礎の合理化により杭数量を大幅に削減する「パイルド・ラフト基礎の耐震設計技術」を開発しました。
 
 
 建築物の基礎は一般的には、地盤が良好であれば建物荷重を直下の地盤で直接支持させて杭を要しない直接基礎、軟弱地盤の場合には杭基礎が採用されていますが、従来の基礎設計では地盤の支持力の観点からは直接基礎が可能であっても、沈下が予想される場合には杭基礎を採用せざるを得ませんでした。パイルド・ラフト基礎は、直接基礎と杭基礎を併用した基礎形式で、それぞれに支持性能、沈下抑制性能が期待でき、杭基礎より基礎工事費の削減が可能であるため、最近は低層建物を中心に利用されるようになってきました。しかし、地震時における杭の挙動が不明確であることから、液状化の可能性のある軟弱地盤上の建物や高層建物への適用は殆どありませんでした。
  当社では、パイルド・ラフト基礎の耐震研究に取組み、地震時における杭(パイル)−直接基礎(ラフト)−地盤の複雑な挙動の再現可能な解析手法を構築するとともに、実地盤に設けたパイルド・ラフト基礎の水平加力実験によりその挙動を確認しました。これにより、建物、地盤ごとに最適な杭の本数、径、長さを算出する耐震設計技術を確立しました。
 本技術は既に、東京都江東区の軟弱地盤上の地上3階の建物と、地上16階の高層ビルに適用しており、杭基礎より杭数量で40〜50%以上、基礎工事費で30%程度合理化できる見通しです。

 
 今後は本技術を基礎の合理化技術として、積極的に推進する予定です。
 
パイルド・ラフト基礎の特徴
   

パイルド・ラフト基礎の沈下解析技術
   

パイルド・ラフト基礎の耐震設計技術
 

パイルド・ラフト基礎の地震時解析技術