地下空間から地上をめざす

−世界初の「上向きシールド工法」第1号機掘進開始−
 
【平成13年4月5日】 大成建設株式会社


 大成建設(株)(社長・葉山莞児)はこの度、地下から地上に向けて掘進する「上向きシールド工法」を、大阪市都市環境局(旧 下水道局)発注の万代〜阪南幹線下水管渠築造工事(施工:大成・錢高・久本JV)において、世界で初めて施工を開始しました。
 
 
 地下空間がさまざまな形で利用されている現在、地下から地上へかけての掘削技術は非常に注目されています。今回立坑を築造する箇所は幅員11mの比較的交通量の多い準幹線道路であり、周辺には住宅が密集しているため、車両・歩行者の通行確保や騒音・振動の抑制といった制約条件があります。また、立坑の深さが20m〜33mと深いため、在来工法によって立坑を築造した場合の掘削に伴う補助工法等の技術的な問題、工程、安全等の面から比較検討を行った結果、地上から立坑を築造するのではなく、既設トンネル内からシールド機で上向きに掘進することにより立坑を築造する本工法を提案し、採用されました。
  本工法には、以下の特徴があります。
 
 
1. 道路占有期間が短時間
   在来工法に比べて、地上部での作業が少ないため、道路占有期間が短くなり、沿道住民への影響も少なくなります。
2. 高い接合性
   接合部側から発進するため、接合性にすぐれています。また、地上からの施工のように位置の検出作業が不要です。
3. 深いほど経済的
   立坑が深いほど経済的メリットが大きくなります。
4. マシンの再利用でコストダウン
   マシンの分割、組立てが容易で汎用性のある設計がされており、地上で容易に回収でき、再利用が可能です。また、基本ユニットにアタッチメントを組み合わせる方法により、異なる径の掘削にも対応が可能です。
 
 
 地下から地上へ向けての掘削を可能にしたことで今後は、列車の線路間、ビル街や繁華街、大型車の進入できない市街地など、地上から立坑を作ることが困難な場所でのスムーズな作業を実現していきます。
 


上向きシールド機
 

シールド機組立状況
 

シールド機 地上到達