地滑り、崖崩れ等の危険予知に威力

―国内初の「動態観測自動計測システム」を開発―
 
【平成12年3月27日】 大成建設株式会社


 大成建設(株)(社長・平島 治)は、この度国内では初めて画像処理とレーザー距離測定の組み合わせにより、地滑り、崖崩れ等の危険予知に威力を発揮する「動態観測自動システム」を開発し実用化しました。

 従来、崩壊の恐れがある急斜面の安全監視には、測点に反射プリズムを設置した上で測量者自らが定時観測を行わなければならず、多大な労力と測量コストを必要とし安全面でも課題がありました。

 本システムは、カメラでとらえた映像を解析し事前に登録した目標点の映像をその中から素早く見つけ出すと同時に、その位置までの距離をレーザー計測して、3次元位置を自動測量することができます。次に目標点の観測映像と登録映像との重なり具合を画像処理により調べることで、変位の有無を確認します。もし2つの像の位置にズレが生じている場合は、その位置までの距離をレーザー計測し「どれだけ、どのように」動いたかを確認することができます。

 本システムの特長として以下の点が挙げられます。

(1) 急斜面や各種構造物などの任意の箇所を自動視準し、測点の変位を自動追尾していくことができる。
(2) 岩盤や構造物、造成地盤の任意箇所を自由に選び直接観測することができるため、従来のように反射プリズムの設置が不要になる。
(3) 計測時間は任意に設定でき、定時の無人計測が可能である。
(4) 目標点までの計測器設置可能距離が500mあり、人の立ち入れない危険箇所の測定も安全に行うことができる。
(5) 計測器は、2〜3km離れた地点からも映像を見ながらの遠隔操作が可能である。
(6) 離れた場所から地形の3次元形状を計測できるため、土工事の出来形管理にも利用することができる。
(7) 距離測定は労働安全衛生法の規制を受けないクラス1のノンプリズム・レーザーを採用しているため、目に安全である。

 現在、本システムは静岡空港造成工事をはじめ5件の実績があり、今後は画像計測の機能の高度化を図り、精度の向上やさらなる自動化・情報化を進めて利用用途の拡大を検討していきます。